ケモナーの試練の塔開始!
「そういえば今日から追加コンテンツだっけ?」
「そうそう、試練の塔って奴ね、
「もっちろん! 一緒にやろうねっ!」
曇りなき笑顔で
「少し待って攻略とか出てからの方がいいと思うんだけど……多分ギミックはあるだろうし……」
「それを自分で探すのが楽しいんじゃん! 決定、行くよっ!」
「はぁ……分かったよ、行こっか」
「そうこなくっちゃ! それじゃアプデ終了の午後6:00集合ね!」
「了解! あ、リーフはどうするの? 連絡取る手段ないけど……」
「んー? 大丈夫だよ、この前チャット飛ばして話したから。3人でアプデ後すぐに新コンテンツ挑戦しようって!」
どうやら準備だけはよかったらしい。断られた時のことなど想定せずに予定を立てていたようだ。
「私参加前提だったの!?」
「うん、だって断らせないもん!」
「あー……そうだね、
「それじゃ今日6:00! 忘れないでよ?」
「おっけー、それじゃ後で!」
◆
「なんかすごい久しぶりな気がするね」
「アリスなかなか予定合わなくて全然イン出来てなかったもんねー」
「まあこれからはしばらく暇だしいっかな! それじゃ行こう!」
リーフと合流して3人で試練の塔へと向かっていく。
「「「……でっか!?」」」
試練の塔についた3人の口から最初に出た一言は、驚愕い彩られていた。ただひたすらに大きいのだ。頂上は雲に遮られ見えないほどである。
「アリス! リーフ! 早く入ろうよ!」
おっきな塔を前にして、フロスは子供のようにはしゃぎ興奮を抑えられずにいた。
「分かった! 分かったから引っ張らないでって!」
「あはは……フロスってばすごい楽しそうだね」
そんなフロスに、何故か腕を引っ張られているアリスは軽く彼女を叱り、リーフは苦笑いしていた。
「だって楽しみなんだもん! 新コンテンツってなんか興奮しない? しかもこんなにすごいの!」
「まあ気持ちは分かるけど……」
「でしょ!? 早く入ろうよ! ほらリーフも!」
「よーし! 絶対に攻略するぞ!」
「「「おーっ!」」」
なんだかんだでリーフとアリスも乗り気だったようだ。3人は意気揚々と試練の塔に足を踏み入れた。
意気揚々と足を踏み入れた3人を、第一層のボスが待ち構える……はずだったのだが何もいない。
「何もいない……?」
天空まで聳え立つ塔の第一層、そこにはただただ無機質な空間が広がっていた。そんななんの感情も孕まない空間にフロスの声が木霊する。
「バグかな? 一旦出る?」
まだアプデ直後なのだ、何かしらのバグが起こったところでさして不思議でもないと考えて、アリスがフロスに提案した。
「? でも敵感知には反応してるよ? 前からあったスキルがバグるなんてことはあんまり無いだろうし……仕様かも」
「リーフ敵感知スキルなんて持ってたんだ、知らなかった」
「うん、持ってるけどアリスとフロスは取ってないの?」
「私は取ってないけどフロスは?」
「私も取ってないよ、リーフ、後で教えて?」
「おっけー! 任せなさい!」
胸を張りリーフは得意げな表情へと早変わりした。
「うーん、とりあえず一旦出る? っえ?」
とりあえず一旦出ようと振り返り、フロスは驚愕する。
「……誰か閉めた?」
入ってきた扉が閉まっていたのだ。
「私はじゃないよ?」
「私でもない……と言うかアリスも私も閉める余裕なんてないよ」
「だよね……とりあえず開けてくる!」
フロスは小走りでしまった扉へと向かって行った。しかしどうやら苦戦しているようでなかなか開かない。
「うーん開かなーー」
「フロス上!!」
次の瞬間、巨大な何かがフロスに襲い掛かろうとしていた。
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