ケモナーの策略!

「いやー昨日はごめんね! ついつい取り乱しちゃって……」


死んだと思っていたモフモフが生きていると分かりテンションが上がっていたフロスはアリスに軽く謝る。


「いいよ別に、ほとんどダメージ入ってなかったわけだし」


アリスがそう言うとフロスは目の色を変え、アリスにずいっと顔を寄せる。


「そう、そこなのよ。やっぱり納得できない! あの時点だとまだステータスはレベル8のはずでしょ? 私一応6も上だったんですけど! なんでダメージ入らないの!? アリスあの時のVITとRESどのくらいだった?」


レベルが上回っていたのにダメージをほとんど入れることが出来なかった。これは彼女にとって大問題である。もともとフロスは後から始めたアリスにレベルでマウントを取るつもりだったのだ。


「え? うーんとね、確か83の38だった気がする」


「ステータス」


フロス 

Lv.16HP 3950 MP 95

《STR》58【+10】

《LUK》26【+10】

《DEX》26

《VIT》69【+30 ・×1.5】

《AGI》51【+15】

《RES》26

《INT》61【+25】

装備品

頭部 【白狼の被り物】追加効果LUK+10

身体 【白狼の衣】追加効果VIT+30

メイン武器 【白狼の杖】追加効果INT+25

サブ武器 【白狼の脇差】追加効果ATK+10

足  【白狼の衣】

靴  【白狼の靴】追加効果AGl+15

補助品【きびだんご】


装備セット【フェンリルシリーズ】

氷魔法の威力大アップ


スキル

【動物愛護】【白狼の絆】【召喚サモン

【蛇王の絆】【炎の心得I】【氷の心得I】

【スリープ】【鉄壁】【一心同体】【アンデットキラー】


称号【モフリスト】


SP6


「私のSTRが58でDEXが26……ってことはダメージ16……全然効いてないじゃん!」

「相変わらず計算早いね……そりゃそうでしょ、見る限りフロスって魔法職じゃない? 立派な杖持ってるし。後HP振りすぎなんでしょ」


落ち込むフロスにアリスは優しく指摘する。


「……アリス! お願い、魔法受けてくれない? このままじゃ自尊心保てないよ……」

「嫌だよ!? それこそ計算してよ……私のステータスだけ教えるから。ステータス、一応これね」


アリス    

Lv.18HP1000 MP150


《STR》89【+9】

《LUK》4

《DEX》16

《VIT》91【+23】

《AGI》76【−8】

《RES》46

《INT》26


装備品

頭部 【メタルヘルム】

身体 【メタルプレート】追加効果VIT+8

メイン武器 【メタルブレード】追加効果STR+9

サブ武器 【なし】

足  【メタルパンツ】

靴  【メタルシューズ】追加効果AGI−8

補助品【ルパートの涙】


装備セット【フルメタル】

VIT+15


スキル

【スラッシュ】【ダブルスラッシュ】【片手剣の心得I】【ヒール】【アニマルキラー】【死霊の天敵】


SP0


「ちょっと見せてもらうよ。えっとー……私のスキル加味してもダメージ41だよ? 全然入らないじゃん!」

「そりゃ今は私の方が上なんだもん……前のステータスだったらもうちょっと入るんじゃない?」

「それでも47くらいだよ? うー……やっぱり振り方間違えたかな……」


仮に魔法を使ったとしても大したダメージを与えられないという現実にフロスは再び落胆する。


「い、いや41って結構入ってるよ? それにしばらくHPに振らなくていいんだし……」

「……決めた! ねえ、アリス? いいスキルがあるんだけど取りに行かない?」


フロスは胡散臭い顔でアリスに詰め寄る。


「ええ……すでに拒否したいんだけど……拒否権は?」

「あると思うの? ないよ?」

「ですよね……」


「ほら、行こ行こ! 【召喚サモン】リル! バスク!」


フロスはリルを呼び出し自分で乗り、バスクを呼び出しアリスを乗せる。バスクの登場にアリスは途端に目を輝かせる。


「これで文句ない?」


「うん! それじゃ行こう!」


先程とは打って変わってフロスが勧めたスキルを取りに行く気満々のアリス。


「ふっ……ちょろい」


そんなアリスの横でリルに乗ったフロスはゲスな表情を浮かべていた。

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