真っ暗な中で?
どうしてこうなった…。真っ暗な中。目の前は映画。隣にはすんごい怒ってる沙姫。あれれ?デートなのに?なんで?
沙姫が怒ってるのはほとんど俺のせい。俺のせいだけど、いや、言い訳だな。俺のせいです。
遡ること1時間前。ショッピングモールに着いた俺たちは、映画の予定を見に行った。沙姫が見たいという映画は1時間半後にしかなく、それまで暇を潰そうと言う話になった。
色んな店を見ながら歩いてると、
「あっ!先輩!何してるんですか?」
そう言って仕事の後輩が、話しかけてきた。その時ちょうど沙姫はトイレで、俺はベンチに座って待ってるという時だった。
「ん?いや、彼女待ちだけど?」
「えっ!先輩彼女いたんですか?まじか…狙ってたのに。」
「ん?お前俺の事狙ってたの?」
「あっ、いえ、え〜…っと、はい。そうですね。狙ってました。」
「そうか、まぁでも、ごめんな。」
なんか申し訳ない。でも沙姫が彼女だから、もう無理なんだな。
そのまま、沙姫が帰ってくるまで後輩と話してたら、沙姫が、頬をふくらませながら帰ってきた。
「裕太?誰その人!」
「仕事の後輩だぞ?やましいこととかないから大丈夫だぞ?」
「ならいいんだけどさ。じゃあ後輩さん。今から裕太とデートなので失礼します。」
「先輩ファイト〜。」
そこで後輩とは別れたんだが、そこから沙姫の質問攻めにあった。
「裕太、あの人どんな人?」
「ん?普通に仕事の後輩で、まぁ、他の奴らのよりかは仕事が出来るやつかな?」
「へぇ。裕太はあの人のことどう思ってる?」
「ん〜、一応俺が仕事を教えてやったからなぁまぁ、他の奴らよりは信頼してるかな。もちろん絢香には負けるけどな。」
この言葉を聞いて沙姫は怒ったらしかった。さらにまずかったのが、映画が被ったことだった。
後輩もこの映画を見るために来てた。しかも隣。沙姫とは反対の隣に後輩の席があったのだ。
「また会いましたね。先輩もこんなの見るんですね。」
「いや、沙姫と見に来てるんだが…、お前は1人なのか?」
「まぁ、先輩を狙ってたわけで彼氏とかいないですよ。」
この言葉もダメだったな。狙ってたわけでという言葉で沙姫の怒りのボルテージはMAXになったと思う。
この後後輩とは、話してないが明らかに沙姫は怒っていた。
映画が始まった。何とかして怒りを収めたい俺は沙姫にキスをしようかと思ったが映画が始まってしまえば邪魔になるだろう。静かに俺も映画を見た。
キスシーンになる時に俺は沙姫の唇を塞いだ。何となくだけど、今なら大丈夫だと思ったから。
キスシーンに魅入ってる後輩は、キスをしている先輩がいることに気づいてないようだ。
キスをされた沙姫は、映画よりも俺とのキスに集中していた。
んっ♡…裕太♡…ちゅ♡…寂しかった…んっ♡…ちゅ♡
余程寂しかったのか、一度離した唇に自分から吸い付いてきた。
俺のせいで怒らせたことは悪いが、寂しがっている沙姫も可愛かった。
映画が終わり、後輩と別れてから、俺と沙姫は、人目のつかない横道のような通路で激しくキスをした。
さすがにそこまでしかしてないよ?一応ショッピングモールの中だからね?
沙姫は、それで完全に満足したらしく、その後いつものテンションで買い物をした。
あれ、昨日も服買わなかった?って思うぐらい服屋にしか寄らなかったんだけど…。
毎回意見聞かれるの辛いね。パターン化したら怒られるし。実際可愛いから可愛いと言うしかないんだが…。少し膨れている沙姫も可愛いから良し。
そしてそのまま夕方までショッピングを楽しんだ俺たちはへとへとになりながら家に帰った。
へとへとになってもヤることはヤったけどね。
疲れてた、そして明日が仕事ってこともあって2回戦で終わったけど、沙姫は、満足してたから、いいかな。
明日からまためんどくさい仕事が始まる。同じように沙姫も明日から大学だ。また気合いを入れて頑張ろ。
明日、オフィスで絢香に質問攻めに合うのはもう分かってるから、対策練っとこ。
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