第2話 指揮するオペレーター1
私は学力において優秀だった
高得点は出したしそれは頭の良い魔法の使えない軍人としての印象付けができた。
だから私はまあまあいい部隊のメインオペレーターになれた
たとえ、多少の戒めやイジメがあったとしても耐えられた
けど、この指揮官の指揮能力の無さにはため息が出る
策略が複雑すぎて部隊おろか自分たちでさえ錯誤している。その上、ここで自分たちの成績の行く末がかかるとなるとこの状況を変える何かが必要だ
私は大きく深呼吸し、画面に集中した
今、この状態で指揮官である同級生は冷静ではない
そしてその指揮官のごちゃごちゃ戦術で部隊長も冷静ではない
現状把握がある程度できていて冷静なのは私だけ
ということは
私は広げていたコマンドを閉じ、目を瞑る
目を開けると同時に声を張った
『指揮官及び部隊長混乱のため。これよりオペレータ
「なっ!??何を言っている!?俺は冷静だ!!」
そう言って指揮官は私の胸倉を掴むが、私はそれを気にせず命令する
『えっ??』
『んなっ?!』
『至急退避してください』
『…アサシンA、了解した』
『CO
『場所は全員にリンクして送ります。集結無しでの分散移動で構いません』
「貴様!上官の命令を聞けないのか?!」
私は指揮官を足に引っ掛けることで転ばせる。そして直ぐにタイピングする
そしてクリックを押し、場所をリンクさせた
場所は廃ビル群の中にあるビルを送った
すると指揮官が殴ってきた。髪は引っ張られ腹には拳を埋め込まれるが、それでも戦闘中なので無視する
痛いけど負けて悪い成績になるよりかはマシ
『っ!制限は600秒です。それまでに完遂してください』
『了解!!』
『こちらCO1。オペレーターA、大丈夫か?』
『くっ!無視してください』
『オペレーター
「え??」
『分からないのか!?無能な指揮官を拘束しろと言ってるんだ。任務の妨げになるものはたとえ指揮官でも拘束可能だ。早くしろ!』
「りょ、了解しました!!!」
すると隣の頑丈そうな青年が指揮官を拘束した
『感謝します。CO1。オペレーターB』
「すみません。オペレーターA」
私はオペレーターBを見る。そして首を軽く振ったあと画面を集中させた。彼はとても悔しい表情をしているのがわかる
『全く、この指揮官はどこまで無能なんだ……』
私は地図を見る。ビル群の前は野原が広がっている。もしも裏をついた敵部隊があるなら狙われやすい
いる可能性的には低いけれどもなくはない
『ビル群の前には野原が広がっています。警戒してください』
『こちらCO1、了解。見えてきた』
『こちらサーチA。中距離索敵魔法を展開します』
『オペレーターA。了解しました』
サーチ1から来た情報だと約400メートル圏内には敵はいないようだ。だが、狙撃兵が撃てる距離は1000メートルに及ぶことがある。本来ならここは遠距離索敵魔法を使うけど規約としてなしになっている
しょうがない。だから警戒を怠らずに行うしかない
『こちらオペレーターA。部隊全員にリンクさせます。警戒は怠らずに進んでください』
サーチAから来たデータを全部隊員にリンクさせた
『CO1。了解』
画面によるとそのまま進んでいる
退却にも警戒は欠かせない。慎重に行かなくては……
そして約580秒をかけて目標地点に辿り着いたみたいだ
『こちらCO1。部隊員集結した』
『了解。現状把握と休憩を120秒した後、報告をお願いします』
『了解した』
『こちらオペレーターA。サーチBとアサシンBは警戒を』
『こちらサーチB。了解』
『こちらアサシンB。了解』
ひとまず安心と言ったところ
でも、慢心しては行けない。慢心してる時こそ1番危ない時なのだから
私は大きく深呼吸したあと画面を見た
どうやら追ってきては居ないらしい
集結して安全に行くよりも迅速さを選んだことが裏になにか作戦があるように見えたのかもしれない
普通は分散した状態で下がる事などないのだから
それに
そう見せかけられたのか普通に敵部隊が疲労してるのか……。でも何か嫌な予感がする。オペレーションしながら敵の戦術を見ていたけどあれは頭のある指揮官の動きだった
うちの頭のない指揮官をいとも簡単に丸め込まれていた。敵が何をしてくるか……。裏の裏を突いてこなければいいけど
『こちらCO1。オペレーターA、済まない。混乱してしまった』
『こちらオペレーターA。しょうがありません。複雑戦術は長期に渡って関わってきた部隊でなければ混乱するだけです』
『ああ。そうだな』
『それでなんですが。CO1。指揮を取りますか?』
『いや、このままオペレーターAが指揮を取ってくれ。戦場では視野が狭いし冷静に欠けやすい』
『了解しました。欲しい情報があれば報告してください』
『了解した』
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