第13話 サキュバス騒動の「  」り

 オレ達はスキルを使って移動しているけど、絶影の2人は純粋な身体能力で移動しているようにしか見えない。その身のこなしは洗練されたもので、粗雑な冒険者とは似ても似つかない動きだ。ますます謎が深まっていく。


「何で2人は下を逃げ回っていたんだ?さっきみたいに家に登れるならさっさと上に逃げればよかったのに」


「囮をやって対象をおびき出す作戦だった。他に方法も無くてな。結局現れなかったが」


「そんな簡単に捕まえさせちゃくれないわけか…」


 人海戦術もダメ、囮もダメとなるとどうしたもんか。


 <生命感知>でもそれらしい反応は見当たらないしなぁ。


「同胞達は我らに付いてこられるのだな。どこで修行した」


 屋根の上を走りながら絶影が質問してくる。


 付いてこられるって、相当身体能力に自信がある発言だな。修行とか言ってるしやっぱり絶影ただもんじゃないだろ。


「修行なんて立派なことはしてないよ」


「ただのスキルだ」


「フッ、そういうことにしておこう」


 なんか勘違いされてる…。でもまぁ、ゲームの体ですなんて説明できないしこのままでいいか。


 勘違いはこのまま放っておいて何かサキュバスを捕まえる作戦を考えよう。


 移動しながら考えてみた。でも、碌な情報が無い現状では何も思いつかず、合流地点まで到着してしまう。


「まだ南区組みは着いていないようだな」


 周囲を確認した絶影の一人が口を開く。


 絶影の言う通り、辺りにはオレ達しかいなかった。


「イキョウ、辺りはどうだ」


「ちょっと待ってろ…大丈夫、外には誰もいない」


 見えない場所にゾンビが居る可能性もあるので<生命感知>を使って辺り一帯を探ってみるけど、反応は無いからここは安全だ。


「ほう、イキョウは気配察知もできるのか。多彩なのだな」


「その代わり戦闘はからっきしだけどな」


 どうせ探していることはもうサキュバス側にはバレバレだし、<生命感知>の範囲を広げてみるか。感知されて逃げられたら、その反応がサキュバスだということになるから全力で捕捉して追えばいい。


「ちょっと上からサキュバス探してみるわ」


「頼む」


 絶影にもお願いされたので、近くの高い家に上り<生命感知>の範囲を広げる。


 こういった街中だと遠いところの反応は家の中なのか外なのかいまいち分かり難いので、上から角度をつけて探す。


 徐々に範囲を広げていくが、まだそれらしき反応は見られない。


 反応は全て家の中にしか無いので、中央区には似非ゾンビすら居ないようだ。


「ん?」


 しばらくして気になる反応が見つかった。その反応はぽつんとあり、周囲には誰もいない。逃げてきた冒険者の可能性もあるが、確認しに行く価値はある。


 早速下に降りて3人に報告をしてみる。


「南区組と合流し次第向かう」


「分かった。オレだけ先に行って偵察してきてもいいか?」


 <隠密>を使えば見つかることなく確認をしに行くことが出来る。


「対象が何をしてくるか分からない今、単独で動くのは危険だ。それにイキョウに万が一のことがあったら対象を見つけることが出来なくなる。偵察は却下だ」


 確かに、無差別範囲攻撃やこっちの知らない手段で皆を操っているなら<隠密>で隠れていても意味は無い。


 この短時間で町全体の冒険者と衛兵を操るほどだ。恐らく範囲系の攻撃だろう。ゲーム時代の攻撃なら当たるようなへまはしないが、ここは異世界だ。オレの知らない魔法や攻撃もある。もっと慎重に考えるべきだった。


「焦りすぎてた、ごめん」


「気持ちは分かる。我々もこのような事態になるとは思っていなかったからな。謝るべきはこちらのほうだ」


「違う。謝るのは今回の騒動を引き起こした野良サキュバスだ」


「同胞…そうだな。感謝する」


 このサキュバス騒動で男たちの友情が芽生えた気がする。


「だが、我々がもっと対象の種族に関して詳しければこんなことにはならなかった」


 絶影の片方が申し訳なさそうな声を出す。


「サキュバスって有名じゃないのか?」


 これまでの絶影のことを思うと、情報収集を怠ったとは思えない。だったらこの世界のサキュバスはとってもマイナーな存在な可能性がある。


「いや、対象の種族は珍しいが存在は皆知っている。だが正確な情報が集まらんのだ」


「珍しいのに何で皆知ってんだよ」


「男のロマンだからだろう。地域の口伝によっては、そういう行為はしたが記憶を消されて覚えていないだけの夢の存在だとか、快楽のショックで忘れるだけとか言われている。情報も似たようなもので、聞く者によって色々と情報が変わる」


「男の悲しい性だな…分かるよ」


 オレだってサキュバスはそういう存在って思ってる。異世界サキュバスの実態を知った今でもそれは揺らがず、もしかしたらどこかにはオレの思い描くサキュバスがいるって思ってる。


 しみじみと男の性に浸っていると、<生命感知>で動く一団が観測できた。


「っと、キンス達も今捕捉できた。こっちから行って合流しよう」


 世の男への共感もいいが、今はサキュバスを捕まえることに集中しなければ。


 どうやらキンス達も無事に中央区へ逃げ延びたようだな。


「そうしよう」


 こちらから走っていった方が早く合流できるので、南区組が来ている方へ向かう。


 キンス達は息を切らしながら走っていたが、誰一人傷つくことなく生還した。似非ゾンビ軍団を撒いていて遅くなったと謝られたが、そんなことしてきて全員生き残ってるとか凄すぎだろ。映画だったら誰か欠けてるぞ。


 合流した後は、見つけた反応のことを報告して作戦を立てる。


 中央区の噴水は四方に道があるので反応に逃げられないようにするために、北側は平和の旗印、南側はオレとソーエン、西と東側は絶影がそれぞれ2人づつに分かれて全員で四方から攻める作戦となった。


 噴水の周りの建物からは、人の反応が一切ないので多少なら好きに暴れられそうだ。


 これで決着が付くように全員で祈りながら作戦開始が告げられ、所定の位置へ移動するために動き出す。


 攻めるタイミングは、<生命感知>を使って全員が配置に付いたのが確認できたら、オレが飛び出て犯人かを聞く。対象が犯人と答えた時点で全員攻め込む。


 北側の平和の旗印が一番遠いので移動に時間が掛かったが、その間に対象は動いてなかったので問題無く作戦が開始される。


「動くな!!」


 オレは路地から飛び出し、声を出して合図をする。


 月明かり位しか辺りに光は無く、待機場所からでは暗くて反応の正体は見えなかった。


 飛び出してようやく姿を拝めたが、位置がおかしい。噴水の真上にその姿はあった。


「ようやくきた」「まってたよ」


 そこには金髪と銀髪のツインテールの幼女2人が空中で抱き合ってオレに顔だけ向けた。シアスタよりちっちゃいんじゃないかあれ?


 金髪の方はタレ眼で銀髪の方はツリ眼だが、髪と眼以外はそっくりの容姿をしている。双子だろうか。あと顔がトロンとしていて眠そう。


 抱き合っている幼女2人が離れてオレ達の方を見る。服装は…服装と呼べるのかあれ?最低限隠すところだけの布が張り付いてるだけだぞ。絶対サキュバスじゃん。


「お前らがこの騒動の犯人か!!」


 一応確認はしておこう。合図だし、もし万が一でも犯人じゃない可能性も無きにしも非ずだしな。多分間違ってないと思うけど……。見た目がなぁ…。


「そうだよ」「わたしたちがはんにん」


「そりゃそうだよな!!」


 サキュバスの言葉を聞いて全員が勢い良く飛び出す。路地全てを塞いだ完全包囲網だ。


 真上はがら空きだけどな。まさか飛んでるとは思わなかった。


 しっかし……なんてこった、犯人は2人組みだったのか。どうりであちこち被害が出るわけだ。ずっと抱き合っていたのか、<生命感知>では反応が重なって一つにしか見えていなかった。


「動くんじゃねぇ!! 問答無用……とまでは行かないが悪いことをしたなら反省しなさい!!」


「けけ、風引いちゃうからちゃんと服は着ようね!!」


 キンスとモヒカが子供の姿を見たからか言葉が優しくなってる。


 飛んでいるので逃げられないように、上に注意しながらじわじわと距離を詰める。


 だが、オレ達が接近しても一向に何もしてこない。観念して捕まる気なのだろうか。


 あともう少し、もう少しでこの地獄のような夜が終わる。


「わたしたちモテモテ」「もっとメロメロにしちゃう」


 全員が噴水まで近づき、取り囲んだところでサキュバス共が動き出す。


「何か来るぞ!! 備えろ」


 キンスの声で全員が防御の姿勢を取る。


「「ひゅぷのしすぼいす」」


 手を繋いで体を開きながら技名っぽいのを言った瞬間、皆が止まった。 


 クソッ、やっぱり範囲攻撃だったか!!どんな攻撃だ!!


 攻撃に備えるために辺りを見るが何も起きてない。不発か?


 いや、何か耳元から聞こえてくる。


「あなたたちはわたしにさからえない」「じゅうじゅんになる」「みをまかせるときもちいい」「おにーさんたちおとななのになさけないね」「なさけなくないよ、したがうことはここちいい」「そのまましんじゃえなさけないおにーさん」「いっちゃえ」「しんじゃえ」「いっちゃえ」


 金髪と銀髪が交互に話して、それが耳元でささやき声のように聞こえる。


「なんだこの声!?」


 キンス達にもこの声は聞こえているらしく、この場に居る冒険者全員が困惑の表情を浮かべていた。俺達を除いてな。


 その声は耳を侵食し、脳に溶け込んでいく。


「「ぶざまにしたがっちゃえ」」


 オレは知っている。この攻撃を。


 これは、この攻撃は…


「催眠音声じゃねぇか!! このメスガキ共がよ!!」


「しかもバイノーラルのな」


 サキュバスの攻撃は、紛れも無いバイノーラル催眠音声だった。


「わたしたちのこうげきがきかない?」「なんで?どうして?」


「舐めんな、メスガキとデスガキ!! こちとら聞き飽きるほど聞きまくってんだよ!!」


「こちらの世界に来てからはご無沙汰だがな」


 何を隠そうオレ達の世界には全く同じものが存在していた。


 昔、ソーエンからオススメされて聞いてみたら脳みそがとろけそうになって以来、オレ達は何度も脳を溶かしてきた。色んな音声を漁り、良作を見つけたら一喜してソーエンに教え、駄作を見つけたら一憂してソーエンに良作だと言って無駄金を使わせた。肥えたオレ達の脳はもうありきたりなものじゃ溶かせない。そんな悲しい業を背負ったオレ達が簡単に催眠に掛かると思うなよ。


 それにな。


「守備範囲外だから全然興奮しない」


「三次元だから興奮しない」


 オレはロリコンじゃない。ソーエンは現実の経験のせいで二次元にしか興奮できない。


「そんなオレ達が負けるわけねぇんだよ」


「ダミーヘッドで修行し直せ」


 手を繋いで体を開いているサキュバスに対抗するように、こちらは背中合わせでびしっと指を指して勝利宣言をする。


「おい、みんな!! さっさと捕まえるぞ!!」


 これが皆をゾンビにした能力の正体だろう。


 大人がメスガキに負けるわけ無い。だからオレの一声で皆が攻める。


 と思ったが誰一人動かない。


「どうした!!」


「むだだよ」「これはまほう」「ふつうのひとにはふせげない」「みんなそのひとをつかまえて」


 まるでメスガキの指示に従うように、キンスたちが一斉に動き出す。


「なんでお前ら負けてんだよ!!」


「せめてASMRを布教しておくべきだったか」


「「「「「「「ヴぁぅ~」」」」」」」


 情けない大人達が生気の無い顔でオレ達に向かってきた。


「やめろぉ!!」


 オレ達は全員で噴水をグルグル回りながら追いかけっをし始める。


「つかまっちゃうよ」「まけちゃうよ」「「がんばれがんばれ」」


「くっ、生意気に応援してきやがって」


「やばいな、足が止められん」


 流石に堕ちたやつらをぶん殴るわけにも行かないし、このまま逃げ続けても埒が明かない。


「目を覚ませバカ共、<ロープバインド>!!」


 キンス達は一塊になって動いていたので、<ロープバインド>で一網打尽にする。


「ついでにお前らもだ喰らえ<ロープバインド>!!」


 幼女をロープで縛るなんて絵的に遠慮しておきたかったが、囲めなくなった今は確実に捕まえておきたいので、もう遠慮はしない。


 だが、<ロープバインド>は空を切って暗闇の中に消えてしまう。飛ばした先にメスガキ共はいなかった。


「どこ行きやがった!!」


 辺りを見渡しても姿が確認できない。


 もしかして逃げられたのか!?


「ソーエン、あいつらは!?」


「お前の足元にいるぞ」


「おお、教えてくれてありがとうソーエン」


 ソーエンが教えてくれたので足元を見る。


「つかまえた」「ばかなおにーさん」


 いつの間にかメスガキがオレの両足に張り付いていた。


「…ねぇ、なんでお前は止めなかったの?」


「こんな格好の女に触るとか無理だ」


「そっかぁ」


 ソーエンくんは女が苦手だもんな。セクハラとかにもなりそうだしな。最近そういうのに敏感な時代だし。


「ってふざけ」


「「えなじーどれいん」」


「あああああああああああああ!!」


 急に体がびりびりして何かが抜けていく感覚を感じる。


「ああああああああ?」


 この感覚知ってるぞ。あの謎の玉を触ったときの感覚が弱く長く続いている気分だ。びりびりもそれ程強くない。


 謎の玉のことを思い出したので、試しにMPを見てみると1/10くらい減っていた。


「だめ、もうおなかいっぱい」「のうこうすぎげんかい」


 メスガキ共はオレの足に張り付きながら吸収の限界を迎えていた。


 あの水晶と違って容量は少ないらしい。


「…2連<ロープバインド>」


 一々剥がすのも面倒なので、それぞれオレの足ごと縛り上げる。


「つかまちゃった」「わたしたちはおにーさんのもの」


 捕まったくせに表情はあのトロンとしたに小悪魔的な笑みを足したような、余裕のある顔をしている。


「それ以上生意気いうと無理やりにでも魔力食わすぞ。それよりこっちの質問に答えろ」


「いいよ」「いうこときいてあげる」


 なんでコイツらずっと交互に喋るんだよ。


 町をこんなにしたやつらなのに、オレの足に縛り付けられて見上げられると、絵面がバカバカしくて力が抜ける。


 横では成人男性集団がヴぁーヴぁー言ってて騒がしい。


「ちょっと!!男共うるさいぞ!!で、なんでこんなことした」


「わたしたちはぐるめ」「おいしいひとをさがしてる」「きょうはたくさんきてくれた」「いろんなあじがしれた」


 グルメドラゴンの次はグルメサキュバスかよ。


「そのために皆の魔力を吸って回ってたのか」


「ぜんぶじゃないよ」「ちょっとずつあじみしてたの」


「味見で町を壊滅に追い込むな。皆は元に戻るのか?」


「いまもどしてあげる」「すぐにおわるよ」「「かーいじょ」」


 サキュバスが腑抜けた声で宣言する。


 こんなあっけなく簡単に解除されるのか疑わしかったが、横でヴぁーヴぁーうるさかったキンス達が静かになったので、本当に解除されたようだ。


「よし、後はお前らを依頼主に突き出すだけだな」


 町の似非ゾンビ騒動とサキュバス捕獲は共に解決。この夜にやるべき事はこれで全て終わった。


「むりだよ」「できないよ」


「いま捕まえてんだろ。お前らはオレ達の色町無料券の交換品なんだよ、おとなしく交換されろ」


「わたしたちはゆめのそんざい」「みんなわたしたちのことをかきかえた」


「それも催眠の効果か?残念だったな、オレ達はお前らのことを覚えてる」


「わたしたちはただのこどもっていうことにした」「そしてさきゅばすはまちのそとににげたことにした」「じゃあいまのこれをみられたら」「おにーさんどうなるかな?」


 ええっと整理すると、皆はサキュバスを町から追い出したと思い込まされて、傍から見ると、オレは裸同然のただ幼女を足に括り付けていることになるのか。なるほどなるほど。


「……はめやがったな、てめぇら!!」


「そんなおおごえだしたら」「みんなおきちゃうよ」


 起きられたら不味いと思い成人男性集団を見るがまだ眼を覚ましていなかったのでセーフ。


「イキョウ。長い付き合いだったが、捕まっても差し入れは持っていくからな」


「お前仲間が捕まるところは見たくないって言ってたよな」


「あれはラリルレに対してであってお前ではない」


「いいの? そんなはなししてて」「そろそろみんなおきちゃうよ?」


 ヤバイ、こんなところ見られたらマジで捕まる。でもその前に平和の旗印に殺されそうだ。


「お前らさ、もうこの町で味見は終わったろ? もうこんなことしないって約束してくれ」


「だいじょうぶ」「もうみつけたから」


 この騒動で目的の味が見つかったのだろうか。いや、そんなことどうだっていい。今は逃げることが先決だ。


「信じるからな? お願いだから裏切らないでくれよ? <ロープバインド>解除」


 2人をオレの足から解放する。


「ほら行け早く行け」


「またね」「おにーさん」「「ばいばい」」


 解放された2人はふよふよとどこかへ飛んでいく。


 またねとか言われたが金輪際会う気はないぞ。


「う…うーん」


 ヤバイ、キンス達が起きそうだ。<ロープバインド>を解除して全てのロープを回収する。なるべく証拠は隠しておこう。


「おお、作戦は上手く行ったようだな」


 起きたキンスは唐突に口を開く。本当に作戦が成功したと思い込んでいるようだ。


「うむ、被害は出してしまったが上手く行ってよかった」


「追い出したときは爽快だった。我々の勝利だ」


「…ヨカッタ」


 他の面々も、口々に作戦が成功したような口ぶりでよろこびの声を上げる。


 なにこれちょっと怖い。


 サキュバス伝承の真相が今分かった。こうやって記憶改竄をしてるから碌な情報が出てこないんだ。


「今回のMVPはイキョウだな」


「ああ、まさかサキュバスの誘惑に打ち勝って自分の手篭めにするとは」


「その後にサキュバスを振って町から追い出すなんて誰が思っていただろうか」


 おい待てや、あのメスガキ共どんな記憶を植えつけて行ったんだよ。


「強い精神力と剛健な者にしかできぬ諸行だ」


「強い精神と剛健。まさに精剛だな」


 ソーエンが悪乗りを始めやがった。


「精剛か、いいなそれ。よし、MVPの精剛を胴上げするぞ!!」


「やめてくれ……」


 オレの意見は無視されて皆がオレを胴上げしてくる。


「精剛!! 精剛!!」


 オレ、こんなに虚しい胴上げは初めてだよ。心は泣いています。

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