第9話 女の子の決意
私ことシアスタは何を間違ったのでしょうか。
師匠から旅に出されたときに断らなかったこと?薬草採取だからと油断して準備を怠って森に入ったこと?初めての実戦だったこと?
私の目の前にいる強大なモンスターは、少し前に変な感じがしてから動こうとせず別な方向を見ています。そっちには何がいるの?そっちに行っていいよ。行ってください。
私は今涙が止まりません。視界がぼやけないようにするのが精一杯です。師匠は氷の精霊は興奮すると、身体が解けて泣いてしまうのと言っていました。でも私は氷の精霊の中でも泣き虫なんだと思います。だって嬉しくても悲しくても怖くても楽しくてもすぐに涙が流れてしまうから。周りは泣いていない時ですら泣いていました。涙が勝手に溢れてしまうからです。
私は今日初めて冒険者になりました。ですが以前から修行をしていたので大抵のことは一人で解決できると思っていました。
轟音が森に響いて少し経った後くらいに遭遇してどれくらいの時間が経ったのでしょうか。私は奮闘しました。でもダメでした。
死にたくは無いです。ただ、死んでしまうくらいなら一矢報いてから死んでやります。
今がチャンスです。モンスターに隙があります。ここしかない。
私が今放てる最強の魔法の詠唱を準備をします。私の氷魔法は通じるか分かりません。足止めも攻撃も通用しませんでした。だから最後の望みをかけて最終手段の禁断魔法を使います。
そう決意して詠唱を始めようとしたとき、目の前に謎の影が二つ現れました。
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