第15.5話 アリスside その3
カイトと会えなくなって、半年ほど過ぎて、父上の使いの者という男が、わたしを迎えにきた。
孤児院から王都に行くことに、とても豪華な馬車に乗せられて、連れていかれた。父上は貴族だったのかな。
連れて行かれた場所は、王都でも、1番目立つ、ど真ん中に、威風堂々と存在しているお城だった。
どうして、ここに、いま連れて来られているのか、まったく、わからなかった。
お城の最深部の奥の立派なお部屋、王様の私室に、通された。
顔だちの整った、体格のよい男性が、声をかけてきた。
「アリス、よくきた。余がおまえの父親、アレックス・クローディアだ。このクローディア王国の7代目の国王である。今日から、おまえは、余の娘だ。名前も、アリス・クローディアと名乗りなさい。
このクローディア王国の第4王女として、相応しい生活を送ってもらう。わかったな。」
驚きが、すごくて、わからなかったが、拒否できる雰囲気はなかった。父上の威圧感がすごくて。
「はい。お父様、わかりました。」
この日から、第4王女、アリス・クローディアとして、お城での生活が始まった。
今までの生活と180度ちがう、言葉遣い、マナーや、ダンスを習ったり、勉強をたくさんしたり、貴族の令嬢の集うお茶会に出席したりした。毎日がとても忙しかった。知り合いは師匠しかいなかった、師匠も忙しいひとなので、
ほとんど毎日、1人ぼっちで過ごしていた。貴族の令嬢とも、今までとの暮らしの違いに戸惑ってしまい、なかなか仲良くなれなかった。
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