第15話 遠くから見ただけ

 魔法学院で、最底辺の生活をして、3回目の春を迎えようとしていた。新入生がくる季節だ。

12歳になった。前世から通算すると42歳か、アラフォーだね。


 新入生なんて、自分には、何も関係ないと、その時まで思ってた。


 めっちゃ綺麗な新入生、第四王女様が入学してきたらしい。


平民と王族、会ったこともないし、関係ない。

底辺のボッチ生活は、変わらない。お母様の声が聞こえたから、マナーとダンスの家庭教師の時間が増えて、忙しくなったのは、よかった。平民が何やってんだって、馬鹿にされたけど。はやく卒業して、

アリスに会いたい。お母様に会いたい。ただそれだけが生きる希望だ。


 学年が違うので、噂の王女様をみることは、夏になるまで、なかった。ただ偶然、王女様の顔をみた。忘れるはずのない、顔だった。

 

アリスが、何故、この学院に、、



 第四王女って、いったいどういうことなんだ。


 アリスに会いたいけど、どうやって会えばいいんだ。



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