転生したら、異世界貴族だったはずなのに 底辺からの成り上がり

第13話 暗黒の学生生活

　王国の筆頭魔術士の弟子で、特待生として、期待されて、入学したのに。魔力ゼロのため、特待生もなくなった。弟子は、師匠がこの事情を知っているので、そのままだったけど、事情は誰にも言えないので、信じられる話でもないし。

　入学して、早々に、魔法の学校で、魔法がまったく使えない落ちこぼれってバレて、イジメのターゲットにされた。さすがに、魔法の学校で、魔法が使えないって、ありえないからね。

　模擬戦の授業は、とくに容赦なくただサンドバッグにされた。魔法が使えないので、抵抗のしようがない、死なないように、手加減をされただけ、めっちゃ痛い、死ぬかと思ったけど、死ななかった。

　無能で魔法の使えない、弱いやつって、しかも、身分は平民で。

なのに、筆頭魔術士の弟子とか、嫉妬もすごかった。全然、周りの生徒たちには、意味わからないことだろうし。あと、容姿と頭脳はよかったけど、魔法が使えないので、学院では、モテないし、友だちも出来なかった。はやくこんな学校は卒業して、アリスのもとに行きたい。それだけを望んでいた。

　つらくて、惨めで、ほんと情けなかった。でも、魔法は、黒龍との盟約で、使えないだけなんだけど、黒龍をアリスの元を離れさせるなんて、嫌だ。なので、黒龍をみせることもできないし。いま自分が魔力ゼロで、魔法が使えないって事実だけが証明されている。