第10話 ルーマニア・カロタセグ地方

『ハチミツに漬け込んだフルーツが豊かに香り、まろやかな味わいのお紅茶です』


 カップ一杯分(150ml)、お湯の温度は熱湯で、浸出時間は230秒から3分です。


 ポットとカップは予め熱湯であたため、蓋をして浸出時間をきちんと三分にしました。

 濃いめで味わいたいので、長目に浸出しました。

 ミルクもレモンも冷蔵庫にあったのですが、今回はお留守番願い、ストレートでいただくことにしました。


 香りを楽しみたかったのですが、花粉症が邪魔をしまして、少し残念でした。

 ストレートで正解です。

 足しても引いても変化すると、勿体なくなってしまう気がします。

 コクは、抽出の仕方によるのでしょうが、三分に設定しても、深い味わいかと訊かれたら、少々爽やかだとお答えするでしょう。

 全体にハチミツに漬け込んだフルーツのチップが入っているのですが、飲み干した後に、『僕らはハチミツくん』と、存在を主張して来るようなイメージです。

 一口目では、感じ得ないものなので、是非とも、冷めない内にいただきたいものです。


 さて、今回の旅は、ルーマニア・カロタセグ地方です。

 私は、現在、クロスステッチに夢中なのでして、この地方でも伝統刺繍があるようで、興味を持ちました。

 男性的な香りもするイーラーショシュで、モチーフには女性的な花や小鳥が選ばれております。

 お紅茶も同じ所があると思います。

 一針の手間が、お紅茶も一つの手間となり、積み重ねて行くと、素晴らしいものへと終着する。

 それは、もしかしたら、一着の着るものかも知れないし、一杯のお紅茶かも知れない。

 でも、贈り物をするときやもてなすときに込めるお気持ちは、一つの中に想像できない世界があることを私達は忘れないでいたいと思います。

 今日がお誕生日の人、この記事を見ていたら、ハッピーバースデー。

 今日、お家に帰って来た人、おかえりなさい。

 そして、お疲れ様です。


 ――ネプチューン。

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