第8話 ロシア・モスクワ
『ブルーベリーの果実ごとと葉をブレンドした、仄かに甘酸っぱいお紅茶です』
カップ一杯分(150ml)、お湯の温度は熱湯で、浸出時間は230秒から3分です。
ポットとカップは予め熱湯であたため、蓋をして浸出時間を三分にしました。
フルーツの香りを楽しむ為に、ストレートでいただくことにしました。
渋みが出ない内にと思い、最短の時間で浸出しました。
冷蔵庫の泥棒さんが、すっかり牛乳大好きなようでして、ミルクを常備できないでいます。
茶葉を取り出したときからです。
お紅茶から、フルーティーな香りが堪らなくいたしました。
ストレートにしたのですが、香りが飛んでしまいました。
残念ですね。
その分、お紅茶がしっかりとした味わいと渋みを含んでおり、お紅茶通の間でも好まれるのではないかと思いました。
微かに酸味がありますが、それがフルーティーの正体かも知れません
やはり、ブレンドと言うものが難しいのは、茶葉の状態と実際にお紅茶で飲む段階になった場合とでは、異なるのですね。
例えば水彩やポスターカラーですが、塗ったばかりと乾いてからでは、発色が異なります。
教諭免許、美術を学びに教育実習に行った頃のお話です。
精密デッサンとそれによる平面構成を始めたばかりの生徒さん方でした。
周囲を三國志のように、敵国の各カラーで囲まれた飛び地がありました。
「何を塗ったらいいのか」迷っていたので、「手元に試し塗りをしている紙にどんどん色を作って行こうね。それが終わったら、絵具の部分を半分に折って、飛び地部分に当ててみよう」と、提案いたしました。
彼女は律儀に幾つも塗ってあり、私も相談されると見せかけて、本人の気付きに寄るように、静観しておりました。
素敵な青が見つかったようです。
さて、ブルーベリーは、目に優しいと聞きます。
皆様、ご健康でありますように。
――ブルーベリー。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます