第5話 イギリス・ロンドン(1)

『強いコクのアッサムをダージリンで軽やかにしたミルクティー向きのお紅茶です』


 カップ一杯分(150ml)、お湯の温度は熱湯で、浸出時間は2から3分です。


 ポットとカップは予め熱湯であたため、蓋をして浸出時間を二分三十秒にしました。

 苦味が出てもミルクを加えて丁度いいように、注意しました。

 強いコクのアッサムを訴えるよりも、ダージリンで軽くしたバランスのいい味わいです。

 ミルクを大匙2分の1(7.5㏄)、生乳で加えました。

 勿論、フェザー・リングが起きません。

 それは、ミルクを入れたとき、白いミルクが羽毛のような形に広がって固まる現象のことです。

 

 ミルクとの相性がとてもいいと思います。

 また、癖や主張の調和がお上手なので、ノンシュガーで適量の生乳がお勧めの飲み方です。


 以下は、体験のお話となります。

 私は、欧州旅行へ約一か月身を任せました。

 当時は、湾岸戦争前で、ベルリンの壁が崩壊した後のことでした。

 先ず、アンカレッジ経由で着陸したのがロンドンです。

 蜘蛛の露がオレンジ色に輝いているように、街へ降りて行く夜景が美しく、特異的な印象を受けました。

 『銀河鉄道999』の星野鉄郎が目指していた間違いの星のようですね。

 さて、本題のロンドンですが、お食事については、お店選びを間違ったのかなとの雑感ですが、喫茶店に入って、サンドウィッチとお紅茶をいただいた所、流石、ロンドン、本場の味と唸ったものです。

 どんなお紅茶をいただいたのか、相変わらずひよっこの私には曖昧な記憶しかありませんので、ご紹介はいたしませんが、市街地外れのお店でした。

 黒いサッシの素敵な佇まいで、ダンディーな店員さんと、ムフフなんてことは、全くありません。


 ――アフタヌーンティー。

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