第4話 巫女姫ウエスギケンシン
「「はじめまして」」
立ち上がった友利会長とわたしが同時にルカサブロウ君に頭を下げると、ミーシャ指導官が、
「後ろは、湖南タンの巫女姫殿だ」
と
「はじめまして、トモナガ・ルカ・サブロウ様、巫女姫様。自衛ミサイル科学校高等科の
友利会長がゆっくりと頭を下げた。
「・・・アじめまして、ルカサブロウ、さま、巫女姫様。同じく中等科の
慌ててわたしもぴょコリと挨拶をする・・・美しい髪に見とれていたせいか出だしがかすれてしまった。
「はじめまして、トモリナオ様、ナギサノホノカ様。わたしは、巫女姫のウエスギケンシンと申します」
流暢な現代日本語である。もしかすると、巫女姫様も転生者?
それに、お名前が戦国武将?
「ウエスギケンシンさんはね、上杉家のウエスギに、謙譲のケンに神の音読みのシンンというお名前だそうだ。先程、思わず、私も尋ねてしまったよ」
立ち上がった嘉納一佐が、巫女姫様のお名前を
「はい、わたしは、皆様方がご記憶の武将ではありませんよ。」と笑みを見せた
「長らくルカと一緒におりますゆえ、皆様方の時代の日本語を習得しております」
と付け加えられた。
☆
「それでは、続きはミーシャ指導官にお任せすることにしよう」
と
お忙しい身なのだろうが、美少女・美女と美少女のような美少年と、美少年のような美少女とが一室に揃ったことに少しいたたまれなかったのかもしれない・・・入室順に、友利会長・ミーシャ指導官、ルカサブロウ君、
嘉納一佐が座っておられた席にルカサブロウ君が着席した。
その後ろに、
巫女姫様を立たせたままとなってしまうことに困惑し、わたしは巫女姫様に席を譲ろうとした。
けれども、
「いえ、
と断らりになられた。
仕方ないので、ルカサブロウ君の正面にわたしは着席した。
改めて、美幼女エルフ風のルカサブロウ君のお顔を正面から見る。
「よし、それではトモナガ・ルカ君・・・湖南タン神宮の
と、ミーシャ指導官が断りを入れつつ話を始める。
「ルカ君、早速だが、これから、眼の前の
「わかりました」
ニッコリとルカサブロウ君が微笑む。
・・・はい? わたしに何か起こること確定済?
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