第7話 借金への入口

会社の備品をパクって売る

それは先の話で


仮病を使い会社を休み全財産をパチスロで失い、払わなくてはならない7万円を払えず、

その理由を親に言い出せないまま言い訳を必死に考えながら


給料日まであと27日と言う現実に直面した若者に朝が来る。


所持金は10円玉6枚


通勤のチャリンコを漕ぎながらいつもコーヒーを買う自販機を横目に買えない自分を後悔する


上司への演技を脳内でリハーサルしながら溜まっている仕事をどう捌くを考えている


真面目なふりをする、休みを頂きまありがとうございます、迷惑かけてすみません


自分をよく見られたい、やたらと自己評価が高く自分をよく見せる

でも実体は嘘つきで怠惰ですぐに化けの皮が剥げる


毎回あっさり信用おけない人間認定される


それでもいつも最初はいい顔をしてしまう人間なのだ。もうこれは病気だと思ってる



会社に到着し必死に溜まった仕事をこなす、休憩時間に飲み物も買えない、昼は母ちゃんが持たせてくれた弁当がある、水筒は持って無かったのでトイレで水を飲む。


反省し落ち込む余裕などなく頑張って仕事をこなす


1日が終ると少し晴れやかだった

肩にのし掛かっていた上司に顔を合わすプレッシャー、遅れている仕事のプレッシャーから解放されたからだ、ここからは仮病なんて止めようと誓った


でもそんな決意などあっさり崩れるのである。


この後をどう過ごしていたのかはあまり記憶に無いが


次の記憶はアコムの無人機の前だった。


次回、初めての無人君

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ギャンブル人生 @TNR0330

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