第5話スロットと仕事

24歳、就職


一浪したあげく卒業後はスロプー

(スロットプー太郎の略)をしていたが

両親の冷たい目に耐えられなくなり

嫌々リクナビを開き、適当に書いた履歴書を適当にその時に画面に映っていた会社へポチポチ送っていた。


そしてその中の一社から何故か採用の通知を受け、とりあえず両親からの冷ややかな目を避けたいが為に何をするかよくわからない状態の会社へ入社する運びとなった。


映像業界


それが僕の社会デビューであった


後に思い知る事になるが

この業界は恐ろしいまでに労働時間が長く

ブラックを通り越し漆黒の業界なのである

そんな所へボンクラ息子マックスの僕は何の警戒心も無く入社していくのであった


入社直後に任された仕事と言えば会社の花見の場所取りであり、シートが風で飛ばないように朝の8時からとある公園に広げたシートに座って先輩方が来るのをひたすら待ち続けるという仕事だった、ちなみに他の人々が来はじめたのは夕方からであった。


初めの一週間こそ定時の18時であがらせてもらったが次の週から既に日曜日が仕事だった、まだ体力が充実していた僕は忙しい時期なのだろうと我慢して仕事を覚えようとしていた、しかしその次の週もそしてその次もとなると違和感を覚えた、もしかしたらスロット打つ時間が取れないのでは?

労働時間が長く困る事と言えば当時の僕にとってスロットに割ける時間が無くなる事でしかなかった、しかしこれが1番の苦痛であった。


次回、仮病、窃盗、信用崩壊

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