1-B 『ドアノブにちくりと走るいなづまに手を引く君の心見えずに』
外は
「いたっ」
駅の階段を上がろうとしたとき、手すりにかざした手に静電気が走った。空気が
「……『もしも手を温めること出来たなら
「あれっ、
「わっ」
後ろから
あのファミレスにいた間だけでも、いろいろ気を
「あははっ、
こっこっこっこっ。
……とんとんとんとん。
「テンポ、正確ですね」
「ん?……あっ、メトロノーム、耳で聞きっぱなしだった、ウケる!」
「あー……」
片耳の
「まあ、テンポキープ大事だから」
ホームで各駅停車を待ちながら、スープをのどに通す。
「司
「でも、歌奈にはそれだけじゃなかったんだなあ、ってのは
そう言われている当の本人
「でも、勇気が出なかった。空港まで連れて行って会わせたけど。分かってるだけに、私もうまく声をかけられないんだ」
小さく『苦っ』と
「なんか、
「あ、いや。
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