第6話 初めての友達
葵はとてもご機嫌。それは、初めて友達ができたからで、人間の子供。花音。女の子。。。しかも、自分の姿が見えても恐がらない。
葵はとてもご機嫌だった。。。
慎太郎「葵様はちょーっ、ニコニコだね。。。花音と友達がそんなに嬉しいのかい?」
あれから慎太郎は葵と行動を共にしていた。龍神に言った通り、守る為である。そして、慎太郎は花音も守る為、三人は必然的に一緒なのだ。
葵「だって、花音はとっても、優しいし、かわいい💞」
慎太郎「か、かわいい?、、、かい?」
花音はそんな風に言われた事がなく、びっくりしながら、ちょっと照れていた。
葵「クラスの男の子も、女の子話しているのが聞こえたんだ。花音はかわいいって。優しいって、言ってたよ。」
花音は初めて知るクラスの中にいる自分の事を聞いてさらに驚いた。
花音「そんな風に?、、、知らなかった。。。」
慎太郎「そうなんだよね。。。」
慎太郎の言葉にそうなのか。と確信になる。
三人は歩きながら、学校までをそんな話をしていた。学校に着くと門に宮木がおり、挨拶する。
宮木「おはよう、今井。もう、大丈夫か?」
花音「大丈夫です。先生。」
宮木には、勿論葵達は見えない。が、慎太郎はその宮木にも挨拶する。
慎太郎「おはようございます。花音を今日も宜しくお願いします」
宮木には届かない挨拶だが、宮木の背後から深々とお辞儀する和装の女性がいた。葵は慎太郎に「誰?」と尋ねた。
「宮木先生の御先祖様だ。」
葵にはよくわからなかった。そんな葵に慎太郎が教えてあげている。
慎太郎「御先祖様とは、花音から見て父母、そして祖父母、そのまた上の祖父母と代々と繋がりがあるんだ。つまりはこの僕も、御先祖って言うわけだ。」
葵は自分にはそのような事がない為、不思議な感覚だった。
花音は教室の席に着くとあかり達が寄ってきた。
「花音ちゃん、もう大丈夫?また具合悪い時言ってね、保健室、一緒に行ってあげるね。」
花音は、自分が優しいより、このあかり達の方が優しいと思った。
教室に宮木が入りホームルームが始まる。
宮木「では、名前を呼ばれたら返事してくれよ。」
順番に名前が呼ばれていく。そして、花音は宮木に言われた、
「今井は後で先生の所へきなさい。」
花音は、なんだろうと、考えながら、後に宮木の所へ行く。
宮木「近いうちに、今井のお父さんかお母さんと話がしたい。それで、都合を聞いてきて欲しいんだよ。」
親と面談なんて、そんな時期でもない。
(わたし、何かしたかな?。。。なんでだろう。。。)
そうして、家に帰り、花音は夕食時に話した。それを聞き両親も兄も顔色が変わる。
祐一「花音、人前で、何か見えるとか言ったのか?」
花音「言ってないよ。言うなって、父さんも、母さんも、お兄ちゃんだって、言ってたじゃない。だから言ってない。」
母「そうなの?。。じゃぁ、何かしらね。。体調が悪いことかしら?」
父「とにかく、話があるそうだから、行かないと駄目だろう。お父さんも一緒に行くよ。」
花音は頷いた。
葵は花音の横から姿を見せ、心配そうに話かけた。
葵「どうして、見えるとか友達に言ったら駄目なの?」
すると、父が、葵に話す
「人間は、普通は見えないんだよ。それをやたらと、自分は見えるとなると、恐がられたり、気味悪いとされたり、いろいろとね。。」
祐一「自分にない不思議な世界を知る者に対して抵抗があるんだ。見えないし、話すなんてできないからね、嘘つきだと言われかねない。」
葵は、自分の姿が人間に見えたら恐がるから、姿を表すな。と言われてきた。まれに見える人間もいると。
(人間は見えないものは信じないのか。。)そう、思う葵だった。
そして、やって来た、面談の時間。放課後に両親と宮木は話をする。
宮木「本日はお忙しい中に来て頂きまして、ありがとうございます。」
花音は廊下で、話が終わるのを待つことに。
葵は花音の側にいる。そして、慎太郎は一緒に話を聞く事に。
葵「どんなお話なのかな?」
花音「わからない。。。」
なんとなく、不安な花音だった。。。
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