第4話

「理央さ、客用の部屋あるしそこで寝てくんね?エアコンないけど。」

「え、うーん。エアコンある部屋が良いんだけど。」

「俺の部屋か父さんの部屋しかないで。」

「じゃあ、日高の部屋が…」

「流石にそれはね、ないだろ。」

「そ、そうかな。べ、別に私は何とも思わないけど。」

「んじゃあ、俺ソファーで寝るわ。全然いけるやろ。」

「だ、だから一緒に…何でもないわ。」

「じゃ、俺は飯の用意適当にするわ。」


ん、なんでコイツは一緒の部屋でも気にしないとか思ってんだ?ま、まさかコイツ俺の事を…いや、ナイナイ。理央だぞ理央。超ツンツンしててウザったらしい理央やで。そんなことあるわけないわ。やべ、自意識過剰すぎたわ。


「お前、俺のベットが嫌なら布団持ってくが…どっちでもいいぞ。」

「アンタのベットでいい…」

「そ、そうか。ま、まぁ好きにしてくれていい構わないさ。」

「う、うん。好きにするわ。」


え、えー。コイツ俺のベットで寝んの?女子だぞ?うーん、コイツの頭の中どうなってんだかよく分からんわ。


*理央側

ムフフ、日高のベットーだ。あの日高のベットで寝れるなんて夢にも見てなかったよー。

まさか譲ってくれるなんて、優し〜。やっぱそういう所が好きなんだよなー。一緒に寝れないのは残念だけど、今日はガマンガマン。

たーっぷり、日高のベットを満喫するわー。


*日高側

はぁ、ソファーか。腰痛めないかな…大丈夫か。さてと部屋については決まったし、あとは飯と風呂か。ご飯炊いて、風呂沸かして、あとは適当に。何がいっかな、おかず。理央に聞いてみっか。


「なぁ、理央入るぞ?」

「あぁ、うん。大丈夫。」

「うん?何やってんだ?」

「え、寝っ転がってるけど?」

「いや、うつ伏せはないだろ。枕に顔埋めてさ。」

「そ、そう?家では普通だよ。」

「そ、そうなんか。あ、飯何がいい?リクエスト頼む。」

「え、悪いわ。私も手伝う。」

「お前、料理出来んのか?無理だろ。」


そう、コイツは中学の頃から料理が出来ない。ホントに出来ないんだ。俺が付いていてレシピ通りに作ったってクソまずくなる。よく分からないがそうなる。こんなヤツに手伝いでもされたらどうなることやら。


「あ、風呂沸かしてくんね?変わりにさ。」

「ま、まぁアンタが言うならそうするわ。アンタん家なんだし。」

「頼んだ。」

「リクエストはハンバーグよ。」

「おい、肉かよ。太るぞ?」

「よ、余計なお世話よっ!でも最近体重が…」

「ん?どした?」

「何でもないっ!風呂沸かせばいいんでしょっ!」


と、思い切りドアを閉めドスドスと風呂場へ行った理央であった。

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