第119話 冬休み ①
時は流れ、俺たちは冬休みへと入っていった。
「みやび君!今年の冬はしたいことありますか?」
「うーん、俺は特にないなぁ、みおは何かしたいことあるのか?」
「わ、私はその...ずっとみやび君とイチャイチャしてたいですけど...ちょっと遊びにも行きたいです...」
美央は頬を赤く染めながら、チラッと俺の方を見る。
「...じゃ、じゃあ軽く遊びに行くくらいにするか」
「はい!」
「じゃあまずは...えいっ!」
ある程度予定を立て終わったところで、美央は俺に思い切り抱きついてくる。
「みやび君...今日は...ね?」
「あ、ああ...」
美央は期待に満ちた目で、俺を上目に見上げてくる。
「早速課題を終わらせちゃいましょう!」
美央は張り切った様子で机に課題を広げる。
(どうしてこうなった...)
今の流れは絶対イチャイチャするとこだっただろ。
「...」
「...」
今、部屋の中にはシャーペンで文字を書くカリカリという音と、たまに俺が美央に教えてもらう声しかない。
美央は一切さぼることもなく、黙々と課題をしているので、俺も休むに休めない。
しばらくそんな状態が続くと
「ふぅ...」
ようやく、今日やる予定の課題を終えた。
「...終わりました?」
俺が少し伸びをすると、美央はニコッと笑いながら俺に聞く。
おそらく、美央はもうとっくに終わっていたが、俺に気を遣って待っていてくれたのだろう。
「ああ、終わったよ」
課題中はかなり集中していたため、ドッと疲れが出てきた。
「ふふ、お疲れ様です」
美央はそう言って水を俺に渡してくれる。
「ありがとう」
そして、俺がその水を飲み終わった時
「では、そんなお疲れのみやび君にはご褒美をあげましょう!」
そう言うと、美央は俺の体を倒す。
「...え?」
すると突然、後頭部には柔らかい感触があり、目の前には何かわからない山のようなものが見えた。
「ふふ、膝枕です!」
そう、後頭部の柔らかい感触は美央の太ももだった。
そして、山のようなものはおそらく美央の大きな胸だ。
「そのまま眠ってもらって構いませんよ?」
「えぇ、じゃあちょっとだけ...」
美央の太ももは思った以上に気持ち良く、すぐに眠気が襲ってきた。
「いいですよ...そのまま眠ってください...」
美央は甘い声でそんな誘惑をしてくる。
「うぅ...」
当然俺はそんな誘惑に勝てるはずもなく、あっさり眠りに落ちてしまった。
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