第105話 別荘

「はぁ〜楽しかったですね〜」


「そうだな、本当に楽しかったよ」


一通り海を堪能して、俺たちは椅子に座って飲み物を飲んでいた。


「悪い、少しトイレ行ってくる」


「わかりました、ではここで待っておきますね?」


「ああ、じゃあ」


今日は本当に楽しかったと思う。

しかし、トイレから出ると俺の顔は険しくなる。


「誰だあいつら...」


2人の男が美央に話しかけている。

どうせただのナンパだろう。


「どうせ1人だろ?」


「いえ、待ってる人がいて...」


「そんな言い訳使っちゃって〜」


「あの」


その男が軽く美央に触れそうになったところで、俺がそいつの腕を掴む。


「俺の彼女に何かようですか?」


俺は冷静を装ってそいつらに言う。


「ちっ、彼氏いたのかよ」


そいつらは諦めたのか、トボトボと帰っていった。

面倒なことにならなくて本当によかった。


「大丈夫か?みお」


「ふふ、やっぱりみやび君はカッコいいです...」


美央は俺に抱きつきながらそんなことを呟く。




「今日はこっちに泊まりますよね?」


「まあそのつもりだけど」


今日は別荘に一泊させてもらうつもりだ。


「よかったです、では...」


美央は俺の胸におでこを当てて、俺に抱きつく。


「今日は沢山甘えていいですか?」


そして、俺を可愛く見つめてそんなことを言ってくる。


「...もちろんだよ」


「ありがとうございます!では!可愛い彼女を沢山甘やかしてください!」


「わかった...」


最近俺ばかり甘やかされているような気がするので、いつか美央を沢山甘やかしてやろうと少しばかり勉強してきたのだ。

俺は期待のこもった目で見てくる美央の耳元に近づく。


「可愛いよみお、愛してる...」


「っ〜⁉︎も、もうだめです..わ、私...」


耳元で囁くように言うと、美央は案の定顔を真っ赤にして照れ始める。


「もうギブアップ?まだまだこれからだぞ?」


俺は美央の唇を奪い、そのまま舌を入れる。


「んはぁ...い、一旦待って下さい..ホントに私...」


「みおが甘やかしてって言ったんだろ?」


「で、でもぉ...」


照れている美央を見ると、余計に可愛く思えて俺は自分でも止められなくなってしまっていた。


「照れてるみおはホントに可愛いな」


「〜⁉︎そ、そんなストレートに言わなくても...!」


照れている自分が恥ずかしくなったのか、美央は自分の顔を手で隠して、俺を見ないようにし始める。


「手が邪魔だよ、俺はみおの顔がみたいんだから」


「はぁぁ〜っ...みやび君ホントに好きです..好きすぎます...」


俺が手を離したのに、再度手で自分の顔を隠し始める。

このままじゃ埒があかないので、俺は次へ移ろうとする。


「みお、触っていい?」


「うぅ〜...勝手にしてください」


俺は美央の胸に手を当てる。


「んっ...」


何度も触ったことがある感触、だがその興奮が冷めることはなかった。


「ひゃ..も..らめ...早く..したい..しよ?」


流石にこんな彼女の姿を見れば我慢できないだろう。

今夜も美央と熱い夜になったのであった。

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