第84話 雅の誕生日会①

今日、3月15日は俺の誕生日だ。

今、我が家では誕生日会の準備がされているらしい。

誕生日会といっても、メンバーは俺と遥と美央の3人だけだが...


「もういいか?」


俺はサプライズをしたいと言われ、目隠しをされ、何も見えない状態になっている。


「いーよ!」

「おっけーです!」


「おお...ってうわっ⁉︎」


俺の目の前にはホールケーキが置かれており、それに感心するが、俺は遥たちの姿を見て驚く。


「「どうでしょうかご主人様!!」」


なんと2人は、いわゆるメイドコスプレというものをしていたのだ。


「どう?嬉しい?!」


遥は俺の膝の上に乗り、体はこちらを向けてくる。


「その...可愛いと思うよ」


「ほんと?やったー!」


「みやび君!私はどうですか?」


美央はなんというか...破壊力が凄かった。

メイドのコスプレなので、胸元が開いておりその大きな胸の谷の部分が見えている。


「わ、悪くないと思う...」


流石にずっと見ていられないので、俺は目線を逸らす。

しかし、美央は俺の目線の先に立ち、胸を見せつけるように少し体を低くする。


「っ⁉︎みお?」


当然こんなに見せられると、俺も年相応の反応をしてしまう訳で、


「む?みやび!何立たせてんの!」


「いや...これは..」


「これ絶対私に反応したんじゃないよね?へし折っていい?ねぇ?いいでしょ?」


遥はそんな俺の反応に当然怒ってしまう。


「まあまあ、自分の身体に魅力がなかっただけじゃないですか?」


「なっ⁉︎違うから!」


「え〜?そうですかぁ?みやび君は私に反応した見たいですけど〜?」


「..う..うわぁ〜ん...みおにいじめられたー!」


美央に煽り倒され、遥は俺の胸に顔を埋め、俺に抱きついてくる。


「だ、大丈夫か?」


「みやび?私にも魅力感じるよね?」


遥は涙で目を潤ませながら、俺を上目に見つめてくる。


「ああ、もちろんだよ、ちゃんとはるかにも魅力はあるよ」


「だよね!ほーらみお!どうよ?」


遥は得意げに美央を見る。


「ふふ、そうですね」


美央の余裕のある笑みに遥は納得いかない様子だが、そんなことより俺に伝えたいことがあるようだ。


「みやび、今日は私たち2人、なんでも言うこと聞くから遠慮せず命令してくれていいよ!」


どうやら、今日は俺専属のメイドになってくれるようだ。

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