第30話 海水浴②


俺たちは海の近くにある、小さなお店に来た。

「あ!ビーチボールも買ってこうよ!」

「ああ、後で遊ぼうか」

俺たちは飲み物とビーチボール、などを買ってまたビーチへと戻っていく。

「あ!帰ってきました」

俺たちに気づいた美央がこちらに向かって手を振ってくれる。

「俺たちでビーチバレーでもしようか」

と、2人に言う。

「お!いいじゃん!やろやろ」

「いいですね、やりましょう!」

2人共乗り気のようだ。


「えい!」

掛け声と共に遥からボールが飛んでくる。

「みお!」

俺は美央にパスする。

「はい!」

「っ⁉︎」

そんな中、俺は1人焦ってしまう。

予想はつくだろうが言わせてもらう。

そう...胸が揺れているのだ、美央がボールを打つたびに、たゆんと柔らかそうに、上下に揺れている。

そして、ボールは春菜に渡る。

「〜⁉︎」

すると、春菜の胸は美央よりも大きいので、当然、美央より大きく揺れ、水着から溢れそうなくらいだ。

周りを見ると、何人かの男がこちらを見ているのが窺える。

「いてっ」

すると突然、頭に軽い衝撃が走る。

「もぉ〜大丈夫?いくよって言ったじゃん」

遥が心配そうに駆け寄ってくる。

どうやらボールが頭にぶつかったようだ。

「あ、ああ悪い」

「よそ見しないようにね、後、見るなら私だけね!」

と言って遥はさっきの位置に戻っていく。

どうやら、俺が美央や春菜を見ていたことが、バレていたらしい。


「はぁ〜遊んだ遊んだ!」

俺たちは夕方まで遊び、今は春菜の車で家まで帰るところだ。

「あ、ちょっと買うものあるからここ寄っていい?」

と、春菜が言う。

「うん、買ってきていいよ」

と、遥が言う。

「じゃあ買ってくるから、あ!みおちゃん一緒に行こうよ!」

と、春菜が遥に提案する。

「私ですか?」

「うん!仲良くなりたいし!」

「わ、わかりました、行きましょう」

と言って、2人は車から出て行く。

その時、春菜がふとグッドポーズをしたような気がした。

車の中には、俺と遥の2人きりと言う状況になる。

「今日は楽しかったな」

俺が遥に言う。

「うん、楽しかった、でもみやびがエッチだったけどね」

おそらく、俺が美央や春菜を見ていたことだろう。

あれは不可抗力というやつだろう...

「悪かった」

「やっぱり胸が大きい方が好きなの?」

遥は心配した目で俺を見つめてくる。

「そんなことないよ、胸の大きさで人は決まらないし」

「...ホント?」

「ああ、本当だよ」

「そ..か、わかった、じゃあ最後に思い出欲しいな..」

遥は顔を赤らめて言ってくる。

「思い出?」

「うん..ちゅ」

そう言って、遥は俺にキスをしてくる。

「ちゅる...はん..んっ..」

人の車の中でキスをする。という状況から、少し背徳感が感じられ、より興奮が高まる。

「えへへ、実はまだ着てるんだ..水着」

と言って、着ていたジャージを脱ぐ。

すると、先程まで着ていた水着が姿を見せる。

「はるか!」

俺は興奮が高まり、遥の体に手を伸ばそうとする。

しかし

「ただいまー買って来たよ..ってそこまでしようとしてたの⁉︎」

と言って、春菜達が車に乗ってくる。

「お、お姉ちゃん...いい雰囲気だったのにぃ...」

遥は少し怒ったようにして、春菜を見る。

「ご、ごめんね..」

春菜は申し訳なさそうに言う。

(どういうことだ?)

俺は訳がわからない。

「あの、みやび君、お菓子買ってきたので一緒に食べませんか?」

と、美央が提案してくる。

「あ、ああ、食べようか..」

俺は美央からお菓子を少し分けてもらう。

そんな時、車の中遥は

「はぁ...今回こそはできると思ったのに...」

と、1人落胆するのであった。

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