海水浴編

第29話 海水浴①

「じゃあまた後でね!みやび!」

「ああ、また後で」

と言って俺たちは別れ、それぞれ更衣室に入る。

俺たちは今、近くの海水浴場に来ていた。

「ここで待ってるか」

俺はさっさと着替え、女子更衣室の近くで遥達を待つことにした。

しばらくすると

「みーやび!お待たせ!」

遥たちが更衣室から出てくる。

「ああ、ってうわっ⁉︎」

俺は3人の姿をみて、思わず声を漏らす。

どうして驚いてしまったかと言うと、

まず、遥はなんといっても、その綺麗な足だ。

程よく引き締まっており、お尻のラインがくっきりと見える。

はっきり言ってエロい。

そして美央は、その歳に不相応な胸だ。

美央の水着はいわゆる、ビキニというもので、胸の形がくっきりと分かる。

その白く綺麗な水着から、胸の谷間が見え、歩くたびに柔らかそうに揺れている。

そして、最後に春菜はすれ違う人は思わず見てしまうほどに綺麗な容姿をしている。

もちろん遥達も容姿は優れているが、春菜には大人の色気というものが感じられる。

そして、程よくついている肉が、さらに春菜を綺麗に見せている。

「どうかな?」

俺が3人を見ていると、遥が水着の感想を聞いてくる。

「ああ、いいと思うぞ、すごく似合ってる」

「えへへ、そっかぁ」

遥は嬉しそうに顔を綻ばす。

「みやび君!みやび君!私はどうですか?」

美央も俺に感想を聞いてくる。

「ああ、みおも似合ってるよ」

「ふふっありがとうございます」

美央は少し笑いながら言う。

「いや〜モテモテだねぇ、羨ましいなぁ〜」

すると、春菜がそんなことを言ってくる。

「はるなもモテるだろ」

「まあね」

「ねぇみやびー早く泳ぎに行こうよー!」

遥がそう言って、俺の手を引いてくる。

「じゃあみやび!私とあの岩まで競争ね!」

と言い、遥は少し離れた場所にある岩を指さす。

「ああ、わかった」

「私も参加します」

と、美央も乗ってくる。

「じゃあビリの人は勝った人の言うことなんでも1つ聞くってことで!」

と、遥が言うと、

「じゃあ私もやるー!」

と、春菜まで乗ってくる。

「いいよ!おーし!よーいドン!」

そう言って、俺たちは一斉にスタートする。

最初はみんな同じくらいのペースだったが、徐々に差が開き始める。

遥と美央が前に出て、俺と春菜は後ろだ。

遥は昔から、運動はズバ抜けてできる。

だが、泳ぐのがここまで速いとは思っていなかった。

そして、そんな遥についていく美央も中々だ。

だがおそらく、今の美央は、相当無理をしている。

一方、遥はまだ余裕がありそうだ。

なので、どちらが勝つのかはおおよそ予測がつく。

(みやびにだけは勝つ!)

(それはどうかな)

遥と美央が張り合っている一方で、俺と春菜はせめてビリにならないように張り合っていた。

(ぐぬぬ、しぶといなぁ)

俺たちが激しくビリ争いを繰り広げていると、突然春菜が声を上げる。

「あ!やばい水着が流されちゃう!」

「っ⁉︎」

俺は思わず泳ぎをやめて、春菜を見る。

「大丈夫か⁉︎」

「うっそ〜」

そう言って、一気に差をつけられる。

そしてあっという間に、かなりの差をつけられる。

(これは..もう追いつくのは無理だな)



「はぁ〜」

予想通り遥が勝ち、俺はビリという結果になった。

「あんな手に騙されるなんて、みやびも男だね〜」

春菜は満足そうに言う。

「ったく心配してやったのに..」

「ごめんね、でもこれが勝負だから」

「えへへ、じゃあ言うこと聞いてもらうからね!みやび」

遥が嬉しそうに言う。

「ああ、わかったよ」

「んーとぉじゃあ、私と飲み物買いに行こうよ、私喉乾いちゃって」

「え?それだけでいいのか?」

「うん!」

遥のことだ。もっと他の事を言ってくるのかと思っていた。

「じゃあ、買いに行くか」

「うん!」

と言って俺たちは飲み物を買うために近くのお店に向かった。

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