第2話 勝負⁉︎
美央が宣戦布告をした後お互いの事を知るために何か話をしていた。
「これからは、私の事、美央って呼んで下さいね!」
「う、うん」
「ところでその彼女さんはどこに住んでいらっしゃるのですか?」
「ああ、俺の彼女は、俺の家の隣なんだ」
そう言った途端、美央は立ち上がったかと思うと
「ちょっとその彼女さんと話をつけてきます」
と言い、美央は突然、家を飛び出してしまった。
「...え?」
俺はすぐにその後を追うと、なんと美央が、遥の家のインターホンを押していた。
そして、出てきた遥と何やら話していた途中だった。
「私、あなたには負けませんから!」
「な、何言ってるのよ?あなたは誰なの⁉︎」
遥は、突然来た女性に困惑しているようだ。
まあ、突然きた女性にこんなことしたら困惑するはずだ。
「み、みやび!説明してよ、誰なのこの子?」
俺に気づいた遥が俺に助けを求めてくる。
遥が本気で困っている様なので説明する。
「この子が俺の許嫁の子だよ」
「そうです、私、みやびくんの婚約者です!」
「あ、あなたが..そうなのね。」
遥は戸惑いを隠そうとしながらも、まだ困っているようだ。
「でも、あなたにみやびは渡せないわ」
遥は深呼吸をした後、そんなことを言い放つ。
「そういうと思っていました。なので私と勝負です! 卒業までにみやびくんを私に惚れさせてみやびくんに私を選んでもらいます!」
「何言ってるのよ、そんな事許される訳ないわ!というか私が許さないから!」
「ふふっ、自分に自信が無いんですか?」
美央は不敵に笑いながら言う。
「な、なに?」
「だって本当にみやびくんに好かれていると言うなら、別にこの勝負なんて簡単でしょう?」
美央は遥を煽り始める。
すると、遥はその煽りに乗ってしまい
「はっ、やってやろうじゃない、あんたなんかにみやびが惚れる訳ないでしょ」
「では、高校入学から勝負です」
「あ、でも私、みやびくんと一緒に住むので、その間に惚れさせてしまうかも知れませんね〜」
美央はさりげなくとんでもない発言をする。
「「え?」」
俺と遥の驚きの声が被る。
「そんなの俺聞いてないぞ?」
(い、一緒に住む⁉︎俺と美央が⁉︎)
「許嫁ですから当然です!」
「ちなみに私たちだけの新居ですよ!」
「はい?新居?俺引っ越すの?」
「はい、みやびくんのお父様に一緒に住みたいと頼んだら快く了承してくださいました!」
「お、親父...」
俺が今すぐ断ろうと思い、スマホを取り出した瞬間
「なら、私も住む!2人きりなんてさせないから!卒業までみやびは私に惚れたままだから!」
遥はそう言って、勝負を受け入れ、遥と美央の勝負が始まったのであった。
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