魔法少女さしみ ☆第三話☆ ☆魔法少女さしみの求高額報酬お悩み相談ラジオ☆

「はい!ラジオネーム不器用林檎さん!えー、お悩みは…。好きな人が親友と歩いている所を目撃してしまいました。親友に二人の関係を尋ねるのが怖くて憂鬱です。はい!恋のお悩みね!いやね、林檎ちゃんは憂鬱ってちゃんと漢字で書いてる!頭がいい子!素晴らしい!」

煙草の煙で満ちる車内。シートに散らばる酒瓶とお菓子の包装紙。

タクシーの運転手はもう放送事故だけど交通事故は起こさないとハンドルを握る。

「まーね!あるある!掃いて捨てるだけある恋のお悩み!真っ直ぐが一番!案外、勘違いだったり!がはははは!」

ふーっと新しい煙草の封を切った。

「あるよね…。本当にさ。自発的に悲劇のヒロインにならないと狂いそうになる時。現実は神様が書いている物語って言うけどさ、お腹の子を喪った時は神様も間違えるから仕方ないって思ったよ」

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