魔法少女さしみ 第一話 ✩初っ端から最終回みたいなものだから✩

ネオンが瞬く夜の街を魔法少女さしみが歩いている。

車のエンジン音。行き交う人々の歓声。

そんな街をキレる寸前の顔で歩いている。

車道に向かって手を上げる。

さしみ専用のタクシー「東島とうとう」ナンバープレート1298が滑らかに寄って車乗する。

「今夜の事件、結局は夫婦の痴話喧嘩で腹いせに家ごとふっ飛ばしてやろうと思ったわ。ついでにうちのろくでなしも」

藍色のタクシー帽を被った男性運転手が困惑気味に応える。

「ねえ、さしみちゃんって魔法少女って設定だよね?初回から最終話止めてくれない?」

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