第4話
「のんさんは、今日は出勤しないです。」
ママが少し怒ったような声で、電話口で話している。どうやら、旦那がうちの店を利用して、病気になって自分にも感染ったと電話をして来てるらしい。
「なんですか?よく聞き取れないんですが?」
相手は、中国か韓国混じりで、一生懸命話しているが、半分何を言ってるかわからない。
大声だから、受話器からその声もみんなに聞こえるくらいだ。
「のんさんは、エイズじゃないです。きちんと検査してますので、こちらが、感染させれたんじゃないですか?」
ママは、絶対引き下がらない、前の東京でお店やってた時も、ケツモチにならせろとか、ショバ代みたいなことで、喧嘩になり、おでこをガラスの灰皿で殴られた事もあるみたいで、おでこには傷が残っている。
ママは、ガチャーンと電話を置いた。
すると、またかかって来た。
「はい」
また、その中国か韓国の女が叫んでる。ママは「もう、かけてくんなー。」と一言叫んで受話器を置いた。
その後電話は、かかって来なかった。
ママが受けた電話はのんさんが、先月お仕事で入ったお客様の奥さんって言う人からで、エイズになったので、裁判して訴えるから、その前に示談しろって言ってきたのだ。
「ほんと、こっちが感染されたら大変だよ。ただの言いがかり」「前にも、ありましたよね。こんな電話」
「まぁ、たまにあるよ特に、やきもち焼きの女は嘘言ってくる、2チャンネルにも投稿されたり、前なんて、おかまの彼女からとかも電話あったことあるよ…。」
「ガツンと言ったら、まず電話は来ないね。」「嘘ついて、お金ふんだくりたいだけなんだから!」
「あー、縁起悪い、縁起悪い!仕切り直し。ひとみちゃん、何か美味しいもんみんなで食べよう、鰻がいいかな?」「鰻、鰻ー!」
「よし、鰻にしよう。」
ママの奢りで、10人前の特上鰻が届いた。肝吸というお吸い物も付いていて、私は鰻も肝吸も初めて食べた。
甘いタレが、美味しくて最後の箸に付いたタレも吸い味わった。
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