日々のバランス感覚

 学生時代、いろいろと立て込んだり、頑張りすぎて疲れが溜まってくると、そろそろ熱が出ないかな〜?と思うことがあった。そんな風に思い始めてしばらくすると大抵、熱が出たり、風邪症状が出てきて、学校を休むことになった。


 まさに、三十六計逃げるに如かず—の心理だったのかもしれない。気力も体力も疲れ切ってしまった時には休むに限る。そして、布団の中で天井を眺めながら、早く治って学校に行きたいな〜、なんて思いながら、お気に入りの歌謡曲の歌詞を思い浮かべたりして、しばしの解放感に浸ったりしていた。


 あの頃は両親に大切に守られていたからこんな風に休めてよかったけれど、自分自身が母となって守るべき立場となり、さらに守るべきものが増えると意識は変わる。


 しかもコロナ禍では風邪ひとつひけず、平日も休日も母の介護を意識しながら、家と実家と病院等の往復の日々が続いている。でも、感染防止と健康管理に気をつけながらいろいろなことを並行している日々で、バランス感覚が養われているようにも思う。

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