第8話 トルネードファルコン

 ゴーレムに弱点はあるのだろうか?

 体のどこかに核があれば、そこを破壊すればいいのだが私の目の前にいるゴーレムにはそれらしきものがない。

 ん? 待てよ。そもそも倒す必要はないんじゃないんか?

 ゴーレムは何かを守るためにいる。

 今回は森だが自力でひょっこり誕生するわけではない。

 誰かが手助けをしなければ、ただの土だ。

 ということは、この森には魔法使いがいるのだな。

 よし、ではその魔法使いを倒しに行こう。

 私はメタルバイソンからトルネードファルコンに変身すると大空へと飛び立った。

 ゴーレムは常に大地からエネルギーを供給していないと体を維持することができない。

 だから空に逃げてしまえば、ただのカカシだ。

 さようなら、ゴーレム。君のパンチはなかなかのものだったよ。

 私はしばらくトルネードファルコンのまま空を飛んでいた。

 この森のどこかにいる魔法使いを見つけるために。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る