四人話
赤青黄
オープニング
ポタポタと線路が濡れて屋根によって優しく雨水が地面に落ちる
風と共に雨水が地面を抉ろうと強く風が吹きそれに共鳴して叫び声な隙間風が入り込む
「ああ、台風来ちゃってさあ今日家に帰れないんだは」
男の突き抜けた声が駅に響き渡る
ガラスがガタガタと揺れ男の声に対抗しようと強く風によって揺れる
「うん、分かった晩御飯は帰ったらチンして食べるから、うん、愛してるよマイハニー」
ピッと男が電話を切り騒がしかった声が消え去った
男の電話の会話が終わったことにより雨風の音しか残っていなかった
…………沈黙が続く
四人の男は気まずい雰囲気を作り出す
夜の雰囲気と不気味な外の風景により恐怖が作り出される
ガタガタとガラスが揺れて音だけが響き渡る
この雰囲気に嫌気がさしたのか一人の男が口を開く
「今日は台風が来て散々な一日ですね」
男が口を開いたことにより沈黙が破られ喋る機会が作り出した
最初に喋った男の勇気に感銘を受けたのか真っ先にボロボロの衣服を来た浮浪者が年老いた声で反応を示した
「そうですね、今日は大事な用事があって緊張していたのにその緊張が明日まで伸ばされてしまって何で台風が来てしまったのか神を久しぶりに憎んでしまいました」
浮浪者の男は最初に喋り出した制服を来た男に反応する
浮浪者の言葉を皮切りに先程まで電話をしていたサラリーマンが口を開く
「本当にそうですね、今日は妻と和解した大事な一日と言うのに、これじゃあ家に帰った時に妻に怒られてしまう」
サラリーマンは鞄を椅子の上に起きネクタイを緩める
そして四人の中で暗い雰囲気を持ちカメラを持ったコートの男が長椅子の上でうずくまりながら
「本当に最悪だ」
と呟いた。
そこから一定の沈黙が続くコートの男の言葉により威圧感が生まれてしまったのが原因と思われる
その沈黙を作り出してしまった責任感からかコートの男が口を開く
「暇ですね、こんなに暇だと溶け出しそうになる」
独特な表現を使いながらコートの男は起き上がり三人を見つめる
「実は私はこういうものです」
コートの男は三人の男に名刺を渡す
不審がりながら三人は渋々と名刺を受け取った
「…へえー、雑誌の記者の方なんですね」
サラリーマンが名刺を見て驚く何故ならこんな無愛想な男が取材が出来るのか不思議だったからだ
記者はカメラを取り出し三人を取る
フラッシュが部屋中を照らす
「ち、ちょっと何写真取ってるんですか!」
高校生が自分が取られた事により文句を上げる
そしてそれに同調するように他の二人も文句を上げた
「そうですよ許可も無しで勝手に取るなんて肖像権を侵害してますよ」
「勝手に取られたら困ります」
三人の男は記者の男の行動を攻める
記者の男は悪びれる様子もなくただ単調に話を進める
「大丈夫です顔は隠しますので」
その答えに納得しない高校生は反論を上げる
「顔を隠すとかそういう問題じゃなくて勝手に取るって事に文句を言っているんですよ」
至極当然な意見しかし記者は無視して話を進める
「実は私は今日取材するはずだった並木村で後輩が食あたりを起こしてしまって後輩は救急車に運ばれて今はベットの上に居ると思いますが、食あたりのせいで取材が出来なくなってしまったんです。ですので暇つぶしの一環としてあなた達の聞いた中でとても印象深い話をしてくれませんか記事にしようと思いまして」
記者はカメラの三人の写りを確認しながら単調に話をした
まるで魂が無いような雰囲気に押され写真の取られたことに文句を言えなくなってしまった
そして少しの沈黙のあと三人は渋々と口を開いた
「分かりましたでも写真を消してくださいね」
高校生がしょうがないとため息を吐きながら暇つぶしに乗る
「まあ運行が復帰するまで暇なんで参加しましょう」
サラリーマンが携帯をしまい椅子に座り話に乗る
「まあ減ることもないですからな」
浮浪者も眠たい目を擦りながら話に乗った
記者は不気味に笑いながら
「ありがとうございます。これで編集長に怒られずに済みそうです。」
と誰しもが恐怖を抱く笑顔を三人に向けて感謝を伝えた
記者の笑顔にドン引きしながら
「じゃあ、まずこの緊張感を無くしたいから儂から話していいですかな」
と浮浪者は口を開いた
他の二人は良いですよと頷きながら浮浪者が話を始める事を許可した
「ではお願いします。」
記者は闇夜によって化け物が出そうな夜を見つめて化け物が居ないのかを確認しながら浮浪者の話に耳を傾けた
四人話 赤青黄 @kakikuke098
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