What’s Done Is Done⑥
さて、いよいよ神について語る時がきました。
と、書くとかなりヤバいやつですね笑。新興宗教のエセ教祖みたいだ。
そもそも神はどこからやってきたのか。作中では曖昧なことしか書いていませんが、ぶっちゃけて言いますと神は「僕らの世界」から来ています。
こう書きますと、大多数の人がはてなを浮かべると思いますが、要は一人の人間の意志が世界に影響を与えられるとしたら、どうなるのか、のメタ的な要素が含まれているのが「神」なんです。
物語を書いている人ならわかるかと思いますが、物語を書くうえでどうしても自分の思い通りにしたい時ありますよね。モテない主人公とクラス一の美女をくっつかせたい、最強の魔王を最弱の勇者に倒させたい。そんないわゆる「ご都合主義」をシステマチックに、そしてシンプルにさせた装置が「神」なんです。
うーん、ここらへん哲学とかをもう少し勉強しておけば説明しやすいと思うんですけど、あいにく浅学の僕らではこうやって説明するのが精一杯です。多分イデアとかエロースとか、そこらへんのジャンルだと思うんですけどね。ちなみに、このシステムを思いついた権兵衛は「私が最初!」と頑として主張しております。
ともかく、「ご都合主義」をシステム化・実体化させて作中に登場させたのが「神」なんです。なので、作中の世界の人間からしてみたら「高次元の世界から来たんじゃね?」と曖昧にしか推測することができない。
神はご都合主義を具現化させたものですから、最初は自分の思うがままに力を人々に分け与えます。なので神が現れた初期に存在していたエイブラムスには「力を創り出す力」なんてチート級のものが与えられちゃったわけです。それを作中では「幼い」と表現しています。
ですが、もちろん神には制約がある程度あります。その一つが「一度譲渡した力と同じ力を別の人に譲渡することはできない」ということです。どういうことかというと、それこそAを例にすれば分かりやすいですが、彼が二人もいたら世界はとうに終わっていますよね。この制約は物語を成立させるうえでの最低限の制約なんです。
さて、ここまで神について書きましたが、理解できましたでしょうか。そろそろ区切りがいいので、ここらへんで神について語るのは終わりにしておきます。
次回は、この作品を通じた僕らのことを書こうかな、と思います。
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