第1426話 制止する?

「二人を止める?

いつもあんな感じだよ、ポメはショウくんのことが大好きだからね。」

「いや、しかし、年頃の兄妹の距離では無い気が、何か間違いがあったらどうするんだ?」

「間違い?ポメはまだ恋愛感情を持つような歳じゃないし、大丈夫じゃないかな?」

「いやいや、ショウという者が劣情を持ったらどうするんだ?」

「ショウくんが劣情?うーん、そうなったらポメは喜ぶんじゃないかな、あっ、でもミキさんは怒りそうかな?」

「何を言っている!兄妹で関係を持つことは良くないと知らないのか!」

「いや、血は繋がってないし。」

「えっ?」

「ポメは養女だし、ショウくんは俺の子供でも無いからね、もし何かあってもそれは二人の問題だし。俺から止めることは無いかな?」

「そんな・・・」


「ヨシノブさんは止めてください。」

俺とフランコが話している後ろからミキが声をかけてくる。

「あれっ?ミキさんいたの?」

「ええ、いましたよ。

ショウがポメちゃんに鼻の下を伸ばしていた時から。」

ショウの方を見るとすでにショウは正座をさせられポメもドベル達に取り押さえられていた。


「あはは、ショウくんも大変だな。」

「笑い事じゃありません、ヨシノブさんが立場的にハーレムをお作りになっているのはわかりますけど、ショウは一夫一妻なんです。」

「俺も気持ちはね・・・」

「現実の話です。」

俺は軽口を封じられる。


「もう、みんなも止めないのは何故かな?」

ミキが周囲を見ると視線を逸らす子供達がいる、ショウとポメの関係を微笑ましく眺めながらも、ミキにも敬意を払っている子供達としては結論を遠巻きで見るだけなのだ。


「ミキはいじわるなのです。

ポメはショウ兄と遊びたいのです。」

ポメはドベル達に捕まりながらワンワン吠えている。

「ポメちゃん、遊ぶのはいいけど、過剰な接触は禁止って言ったよね?」

「過剰じゃないのです、ちゃんと服は着ているのです!お風呂にもいってないのです!」

ポメは言いつけを守っているつもりなのだが。ミキの希望とはかけ離れている。


「ポメちゃん、服を着るのは当たり前だし、お風呂は男女別々に入るものなのよ。」

「仲が良いなら一緒に入っていいって、おかあさんもファイ姉も言ってくれたのです。」

「サリナさんとファイさんは何を教えているの!」

ミキは多妻制推進者の多さに嘆くのであった。

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