第1424話 フランコと話を
食事の後もフランコはポメの案内を受け、色々と見て回るが何処には神も人も無い、家族として過ごしている姿があった。
「フランコさん、目が覚めたんですね。
ポメ案内ありがとう。」
俺はフランコが目を覚まし、屋敷内を案内されていると聞き、挨拶に来たのだ。
「おとうさん♪ポメ頑張ったのです。」
声をかけられたポメは嬉しそうに飛びついてくる。
「ヨシノブ、先程は不甲斐ない姿を見せたな。」
「ええ、本当に・・・
じゃなくて、アキラさんは急に襲いかかってきますからね。」
「あれほどとは思わなかった、人の身でありながら神と対等に戦えると聞いてはいたのだが。」
「今度は油断無く、全力でやってください。」
「うむ、あれ程の武人と手合わせ出来るのは光栄な事だ。」
どうやらフランコは脳筋側らしい、あの一撃を喰らっても再び戦えることに喜びを感じているようだった。
「フランコさん、此処には他にも腕の立つ者もいますから彼らとも手合わせしてみたらいいと思いますよ。」
「他にもいるのか!」
「ええ、イゾウさんとマックス、あとリョウは充分に神とやり合える技量を持っていますから、特にリョウはアキラさんの孫にして正統後継者きっと満足のいく稽古が出来るはずです。」
「イゾウだと!!それはアキラの移動魔道具として名高いイゾウの事か!!
それに正統後継者か、それは楽しみだ!」
「プッ、イゾウさん魔道具扱いなの!」
「・・・ヨシノブ、何が面白いのか聞こうか?」
「イ、イゾウさん・・・」
思わず吹いてしまった俺の肩をイゾウが掴んでいた。
「あっ、イゾウおじいちゃんなのです、ポメちゃんと案内できたんです。」
「ポメちゃんは良い子じゃな、悪い子はヨシノブだけじゃな。」
「俺は悪い子じゃないよ。」
イゾウがギロリと俺を睨む。
「おとうさんも良い子なのですよ。」
ポメは俺を庇う言葉を発する。
「・・・ここはポメちゃんに免じて見逃してやろう。
客人、人を魔道具扱いすれば悲惨な目に合うと心せよ。」
普段威圧してくることのないイゾウの威圧からはアキラを感じるほどの強烈な物がある。
威圧を向けられた俺とフランコはコクコクと頷くだけだった。
「あれがイゾウか・・・」
「神の世界でイゾウさんはどう伝わっているんですか?」
イゾウがポメと立ち去ったあと俺はフランコにイゾウの事を聞く。
「魔道具という認識だった事は置くとして、アキラはイゾウを使いどの世界にも現れ時には世界に混乱を、時には世界を救い、アキラの意に沿わぬ神を抹殺するという噂だな。」
「・・・」
「まあここ数十年は滅ぼされた世界は無かったのだが・・・」
アキラの被害が減ったのはイゾウと離れていたからだろう、再び巡り合った今、神の世界にすら簡単に立ち入れるようになっていた。
「フランコさん、アキラさんとイゾウさんが再びコンビを組んでいることって知られているんですか?」
「知らぬ者も多いだろう、アキラの話すら信じぬ者もいるぐらいだからな。
私とて一撃を喰らわねば、あれ程の者とは思いもしなかった。」
フランコは思い出しているのか少し身体を震わしていた。
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