第1415話 開催
開会式、様々な世界から神々が訪れ席に鎮座している、アマテラスさんから色々紹介されるがあまりに多すぎて頭に入ってこない。
「ふぅ、疲れたぁ〜」
挨拶が終わり、開始までの休憩を自分達用に用意した部屋で休む。
「ヨシノブさん、お疲れ様です。」
サリナが疲れ果てた俺にお茶を出してくれる。
「ありがとう。」
俺は一口お茶を飲む、疲れた身体に水分が補充されていくことを感じる。
「それほどお疲れになるぐらいゲストが多かったのですか?」
「新参者だからね、アマテラスさんも多少は絞ってくれたみたいたけど、押し掛けてくる人もいたし、まあ色々気をつかっていたから。」
「お疲れ様です、あとは開会の挨拶をすれば暫くはお休みになれるんですよね?」
「そうだね、神様が問題を起こしたら天津神の方で対応してくれるそうだから、あとは人が問題を起こさない事を祈るばかりだ。」
「これほどの神々の前で問題を起こしますか?」
「うん、普通は無理だと思う、ただ神々に萎縮して競技に影響出ないように会場は神威を感じないようにしているから、敬意を忘れた奴が出ないかが心配だよ。」
「たしかに・・・しかし、来場しているのは各国でも厳選した方ですよね?
他に神々がいる事がわかっているのに蛮行を行いますか?」
「行わないと信じているよ。」
俺とサリナが談笑しているところに来客が来る。
「ヨシノブ、この会場はいったい何なんだ?」
「ルーズさん到着しましたか。」
「いや、到着しましたかでは無い、この会場はいったい何なのだ?
友好国の親睦を深める競技会と聞いたがこれ程まで大規模とは聞いておらぬぞ。」
「あれ?マックスには説明したんだけど。」
「聞いておらん、マックスからはヨシノブ主催の馬術大会に出るぐらいにしか聞いておらぬぞ。」
「まったくあいつは・・・
ルーズさん、実はこれは地球で行われている様々なスポーツの祭典を更に大規模にしたものなのです。」
「スポーツの祭典?」
「ええ、それを神々の前で興じるというわけです。」
「・・・神々の前?」
「はい、この会場には様々な世界から神々が訪問して観戦しております、それこそ各国の代表を除けばほとんどが神々ではないでしょうか?」
「・・・まさか、あの辺りの席に座っているのも?」
ルーズが指差すバックスタンドの辺りも多くが何処かの神である。
「ええ、神ですね。」
「ヨシノブ私はお前の部屋の隣に部屋が用意されていたのだが?」
「そりゃマインズ王国は友好国ですし、個人的にもリズさんやリーナさんにお世話になっていますから、部屋を御用意するのは当然でしょ?」
「ヨシノブ、神々が下に座っているのに私が上から見るなど不敬に値するのではないか?」
「神々も気にしてないから大丈夫です、それに危険な所はアマテラスさんの指導の下部屋を用意してますから大丈夫です。」
アリアとの友好国である、マインズ王国、アメリカ、イギリス、ドイツ、日本の代表には特別室を用意してある、他の国々の分も用意するつもりだったのだが、その部屋は神々の中でも上位の世界の神々が使用することになり、友好国でない地球の代表は部屋からあぶれ一般席になってしまっていた。
「大丈夫なのか、私は神々に比べれば微々たる存在、部屋をお譲りするのが筋だろう。
そうだ、我々の世界の神は何処にいる、ご挨拶せねばなるまい。」
「大丈夫です、マインズ王国の直接的な神は現在カルラになっていますから、ルーズさんともよく挨拶をしていると思いますよ。」
「へっ?はぁ??」
俺の言葉にルーズはかたまるのであった。
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