第1403話 パリ市長の演説
イギリスはなんとか落ち着きを取り戻す中、フランスでは・・・
マスコミの前でパリ市長アンナがオリンピックの成功を誇らしく語っていた。
「パリオリンピックはこれまでで一番環境に配慮したオリンピックです!
見てください、パリ市民の努力によりセーヌ川は泳げるまでに浄化されました。
参加者も偉大な歴史あるパリの街で競技を行う事の感激したと聞いております。」
パリオリンピックでは仮設の競技場をヴェルサイユ宮殿など歴史ある場所に作り、華やかさを演出しつつ、新たに競技場を建設しない事により環境への配慮としていたのだ。
「残念ながら一部の差別主義者がパリオリンピックを汚そうと騒いでいることは知っています。
ですが、パリは自由な都市であり、LGBTQが避難する共生の街になっているのです。
私は差別を許しません!あらゆる人が尊厳を守られる都市をパリ市民は作り上げたのです。
このオリンピックの成功を持って世界にその成果を示しましょう。
差別の無い世界の始まりなのです!」
アンナは記者達に囲まれてながら自身の主張の強い演説をしていた・・・
「ヨシノブ、見事なまでにお前の事に触れていないな。」
「別に褒めてほしい訳でも無いから良いけど、それよりセーヌ川が綺麗なのもう少しで終わるんだけど知ってるのかな?」
「期間限定なのか?」
「常時は面倒くさかったからやらなかった、競技が終われば元通りになるよ。」
「面倒臭いだけなのか?」
「本気でやればなんとかなるけど、常時汚水が流れ込んでくる川を綺麗にし続けるのはその辺りを神域にでもするぐらいやらないと駄目だからな。」
「やればどうなるんだ?」
「神様がウロウロしだす。
まあその前に他の地域に許可なく神域作った俺も怒られそうだけどな。」
「お前が怒られるのは良い事だが。」
「よくない!!」
「神様がうろついたら問題も色々解決するんじゃないか?」
「話聞けよ!
まあ、問題は綺麗さっぱり片付くよ、地面とともに。」
「地面?」
「汚物は消毒だぁ〜ってやつ。
この辺りの神様、怒ってるからね、何が切っ掛けで激怒に変わるかわかったもんじゃないよ。
触らぬ神に祟りなしっていうのは本当だね。」
「たしかにな、お前に触る奴が次々と祟られているのはそういう事か。」
「てめぇ、人が真面目に話しているのに茶化すな、それほどやり合いたいってか?」
「人類のチカラを侮ると痛い目に合うことがまだわからないようだな。」
俺とリョウは木刀を手に取る・・・
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます