第1391話 最高裁判所
「大事な場面で嘘をつく人は他の場所でも駄目な人なのです。」
ポメは指定された施設への付与について考える。
嘘を防ぐだけでいいのだろうか、それだけでショウを守れるのか・・・
深く考え出した物は・・・
「わふぅ、嘘をつくと激痛が走るようにしたのです。」
嘘をつけないのではない、嘘をつくとバレる上に罰が出る仕組みとなっていた。
「激痛ですか?それはどれぐらい?」
「わふぅ、訓練された兵士さんが悶絶するぐらいの痛みなのです。」
痛みの実験に協力してくれたマインズ兵が悶絶し、二、三日歩くことの出来ない程の威力であった。
「命に別状はないんだね?」
「無いのです、安心設計で意識はちゃんと保護されショック死を防ぐ仕様なのです。」
ポメは自信満々に答えるが意識が保たれる事により痛みもじっくりと味わう事になるのだ。
「ありがとう、これで警察組織の立て直しをはかれる。」
モトヤスはポメに作ってもらった施設を警察の内部取調べから最高裁判所としても使えるように設計している、これにより隠蔽が行えなくなる・・・
「や、やめてくれ、あの施設だけは勘弁してくれ!」
「おかしな事を言うな、無罪と言うなら施設で話しても問題は無いだろう?」
「・・・頼む、許してくれ。」
「許されない、少し逝くだけだ。」
「や、やめてくれ!!」
警官達も恐怖を覚える施設であり・・・
「真実を求めて最高裁判所で争います!」
「や、やめろ!最高裁判所は!!」
真実を話す者達は最高裁判所を恐れない、だが真実を隠す者は最高裁判所に向かう事を恐れる、そして、激痛を受けるのは被告と原告だけでは無い、弁護士から裁判官に至るまで全ての者に平等に発動する。
特に裁判官には自身が疚しいと感じる判決を降そうとした場合、激痛だけでは無い、寿命も十年奪われるという特別仕様を施されていた、その為如何なる者にも忖度することが出来なくなる。
多くの者が高裁の判決で落とし所を探す事になる・・・
ただ、納得のいかない者は最高裁判所で争うのだが・・・
「被告の証言は全く根拠の無い、ぎゃあ!!」
「弁護人!」
「ゆ、許してください、被告は真実を言っております・・・」
「待てよ!あんたには大金を渡しているんだ、どんな裁判も勝てると言ったのは嘘か!」
「む、無理です・・・
許してください、私にはとても耐えれない。」
弁護士が諦め膝をつき、思想の歪んだ裁判官は激痛と寿命が無くなるのを恐れ最高裁判官になる事を拒否する。
その結果、最高裁判所が法の絶対的最後の砦として機能するのであった。
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