第1385話 逮捕
「あのどちら様でしょうか?」
応対に出たアヤメは二人組の男に警戒しながら質問する。
「竜崎北斗は在宅ですか?」
「主人はおりますがどちら様でしょうか?」
「我々は警察だ、竜崎北斗に確認したい事がある、すみやかに扉を開けなさい。」
「えっ!警察!警察の方がなんのようでしょう?」
「匿うなら貴女も逮捕する必要があります、すみやかに扉を開けなさい。」
「あなた!警察が来ました!!」
「あー、落ち着けアヤメ、伯父さんから連絡があったよ。
ちょっと警察に行ってくる。」
「どういうこと?ねえ、なにがあったの?」
「ちょっとなぁ〜それより、出掛けるから着替えを持って来い。」
「は、はい!」
アヤメが北斗の着替えを用意しに向かうのだが・・・
「かくほー!!」
玄関をこじ開け警官隊が突撃してくる。
「なっ!何をしやがる、此処は俺の家だぞ。」
「竜崎北斗、確保!!」
複数人が北斗の上に乗り、その手に手錠をかける。
「いてぇし、おもい!離せ、そんな事をしなくても警察署に行くから、手錠を外せ!」
「そんな訳にはいかない!大人しくしろ!」
北斗の確保が進む中、アヤメにも手錠がかけられていた。
「貴女には犯人隠匿の疑いがある、大人しく署までご同行を。」
「えっ、そんな・・・わたしは、あなた!」
アヤメは混乱しながら北斗を呼ぶ。
「おまえら!アヤメに何をしやがる!
俺が誰だかわかっているのか!県警本部長竜崎南斗の甥だぞ!
こんな真似をしてただで済むと思うな!」
「竜崎南斗本部長にも逮捕状は出ている、これまでの余罪も調査する予定だ。」
「えっ・・・伯父さんが逮捕?」
「そうだ!これまでやりたい放題してきたみたいだが年貢の納め時だ!」
手錠を持つ警官は何処と無く嬉しそうにしている。
だが北斗にとって伯父の逮捕に現実味が無い、これまで何をしても庇ってくれた伯父がいなければ、自分はこのまま逮捕され牢に行くことになるのではないか、そんなに不安ばかりが湧き上がって来る。
「離せ!俺は悪くない!おいアヤメなんとかしろ!」
北斗はもがくも解放されることは無い、むしろ力付くで押さえつけられ身動が取れなる。
「なんとかと言っても・・・」
アヤメとて達補されているのである、既に何もしようが無かった・・・
「くそっ!なんで傷害罪程度でこんな人数かけて捕まえに来るんだよ!」
「傷害罪?お前はすでにテロリストとして国際指名手配となっている、傷害罪程度で済むはずが無いだろ。」
「えっ・・・」
北斗は告げられた言葉に全く理解が出来ないのであった・・・
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