第1378話 レオに連絡を
「もしもし、レオさん。」
「ヨシノブさん、どうしましたか?」
「レオさんは競走馬をお持ちですか?」
「ええ、今も現役で凱旋門賞を狙う馬を所有しております。」
「えーと、現役というより種付けを出来る名馬を探しているんです。」
「種付けですか?勿論そちらも所有しておりますが?」
「そうですが、そこで頼みがあるんですが私も牧場を持つことになったんですがレースに出るにはサラブレッドとの種付けで産まれた馬がいるという事になりまして・・・」
「サラブレッド以外の競走馬がいるのですか?」
「異世界から取り寄せた馬です。」
「異世界の馬ですか!それは興味深い!」
「見に来てみます?」
「是非!!」
思いのほかレオの食いつきがいい・・・
「それでは転移で迎えに行きますから、少しだけ時間をください。」
「転移!それはヨシノブさん達の特権とも言えるあれですか!」
「私達の特権というか出来る人が近くにいるだけです。」
「しかし、それだと密入国・・・」
「細かい事は抜きにしましょう!イゾウさん少し頼みます!」
俺はイゾウを呼び転移でレオを牧場まで連れてくる。
「この馬達です、ちょっと呼びますね。」
「うましゃん♪うましゃん♪」
俺がダッコしたままのハルノブが手を振り呼ぶとハルノブの愛馬にと決めた馬が駆け寄ってくる。
「おお、ハルノブをちゃんと認識してるのか、賢い馬だな。」
呼んだだけで柵までやって来てハルノブに頭を差し出す馬に驚いていた。
「馬は賢い生き物だからな、この子は誰に従えはいいかわかっているんだ。」
「たしかにハルノブに従って入れば危険は無いか。」
俺はこの馬がハルノブにあった時を考えるが危害を加えようとした瞬間にアキラの手により馬肉に変わることは間違い無い。
とはいえ、それが理解出来ているこの子は優秀なのだろう。
今もハルノブに触られるがまま大人しくしている。
「ヨシノブ、この子はいいトモをしているな!
足も頑丈そうだ!」
レオは馬を見て興奮気味に話してくる。
「レオ、この子達は走りそうなのか?」
「私がみる限り、いい馬だと思う。」
「この子達の子供を走らせたいんだ、レオの持っている馬を貸してくれないか?」
「これは新たな血統を生み出す事になりそうだな・・・
サラブレッドの三大始祖に挑戦か・・・
面白いことになりそうだな。」
「じゃあ、いいのか?」
「是非協力させてくれ、新たな血統が生まれる瞬間に参加出来るのは面白そうだ。」
「ありがとう。」
俺はレオと握手を交わす。
「ただ、日本まで繁殖に連れてくるのは大変なのだが、転移の使用はできるのか?」
「勿論、何ならレオの牧場とずっと繋げる事も出来るぞ。」
「・・・それは魅力的ではあるが、独占すると国から睨まれそうでね。
必要な時だけ頼んでいいか?」
「構わないよ。必要な時を言ってくれ。」
俺とレオの取り決めは今後の馬の輸送に大きな影響を与えるのだがこの時の俺達は意識もして無かった。
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