第1376話 競走馬とは
連れ去られるリョウを見送っていると・・・
「ヨシノブさん、牧場をお買いになられたのですね?」
「サリナ、いやこれはね、ちょっとした道楽というか人助けというか・・・」
妻に無駄遣いがバレた夫である、シドロモドロの言い訳を・・・
「よろしいご趣味かと。」
「えっ?」
「車はたしかに便利ですが体を鍛える事にはなりません、やはり時折は馬に乗られるのはよろしいかと。」
「そうだよね、馬に乗ることはいい事だよね。」
この瞬間、競走馬とは関係なくトレッキングコースの建設が決定事項となる。
「ヨシノブ!馬を連れてきたぞ。」
牧場には簡易的にだがマインズ王国の屋敷と繋げた鳥居を設置しており、マックスを始め騎士団の移動に使用していたのだが・・・
「マックス、群れで連れてくるなよ、何頭いるんだ?」
「ボス馬を叩きのめしたら全部が付いてきた、余った物は騎士団で引き取るから安心しろ。」
「といってもな、馬を見る目は無いしな・・・」
「だぁ?うましゃん♪うーまーしゃん♪」
ハルノブの目の前に来ていた比較的小さい馬をハルノブは気に入ったのか嬉しそうに手を伸ばしている。
馬もハルノブに大人しく撫でられている。
「あの馬は貰うよ。」
俺はハルノブが気に入った馬を貰う事は決定した。
「どうやら気が合うようだな、あの馬も気性は荒かったのだがハルくんの前だと大人しいものだ。」
「あの馬気性が荒いの?」
「近づく者を蹴り飛ばしていたからな、俺もほらこの通りだ。」
マックスが腕を見せてくる、其処には馬が蹴ったと思われるところが赤くなっていた。
「馬に蹴られてその程度かよ。」
「鍛えているからな、だが中々いい一撃だった、あの馬なら戦場に出ても活躍する事だろう。」
「ハルノブは戦場に出ない。
でもまあ乗馬するにも相性が良い方がいいからな。
さて、俺はどの子にしようかな?」
「私はこの子にしますね。」
サリナは大人しそうな馬を選び自分の乗馬を決めていた。
俺もと馬を探していると・・・
「ヨシノブ、この馬達は?」
ソウマが声をかけてくる。
「知り合いが、連れてきた馬だ。」
「ヨシノブが知っているかは知らないけど、競走馬はサラブレッドじゃないと駄目なんだ。」
「えっ?馬だったらいいんじゃないの?」
「ダメなんだ、ちゃんとした血統を遡れる馬じゃないとサラブレッドと認められないんだ。」
「サラブレッドじゃないとレースに出れないの?」
「まあ、一応血統のわからない馬はサラ系という形で登録もあったような気はするが全くわからない馬を登録はな、それに歳も確定しないと年齢制限のレースには出れないし・・・」
「ふむ、ちょっと確認してみようかな。」
俺は直接日本競馬協会に連絡を取り確認してみる事にしたのだった・・・
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