第1372話 牧場経営
ソウマの牧場についたのだが感想はだいぶ古くなっている印象を受ける。
「此処にいるのは母馬とデビュー前の馬になるんだ。」
放牧されている馬を見るが、あまり多くない。
「今居るのはこれだけ?」
「そうなんだ、懇意にしていた馬主が破産してしまってから資金繰りも苦しくて・・・」
「まあ、可愛い馬じゃないか。」
「可愛いだけじゃ無理なんだよ・・・
食費も結構かかるから。
もっといい環境で育ててやれれば、こいつは血統はいいから走れるかも知れないけど・・・」
「まあ、良いよ。
全部纏めて買い取るよ、それでソウマ従業員として働いてくれるんだろ?」
「そりゃ、仕事は好きだし働きたいけどいいのか?」
「働いてくれないと困るからな、ここに一番詳しいのはお前だろ?」
「よろしく頼むよ。」
「じゃあ決まりだな、あっ、そうだ契約書を作らないと怒られるからな、源グループから人を出してもらうからその人と契約してもらっていいか?」
「ああ、それで値段を聞いてもいいか?」
「お前はいくら欲しい?」
「えっ?」
「言い値でいいぞ、日本円は余ってるし。」
「じゃあ、二千万で・・・」
「わかった、一億な。」
「えっ?」
「あって困るものじゃないだろ?
その代わりちゃんと働いてくれよ。」
「ああ・・・」
ソウマは圧倒されているのだが、俺はソウマを置いて源グループに電話をかけていた。
「ソウマさんだったよね。」
「君はミツヒラさんですよね。」
「多分金額に驚かれているんですよね?」
「ああ、簡単に一億と言われてもな・・・」
「今のヨシノブにとってお金はあまり意味の無いものになっているそうです。」
「えっ?」
「聞く所によると、異世界の物と石油、金属などを販売して日々お金が増え続けているそうでお金を使わないと経済が回らなくなるとか・・・」
「どれだけ稼いでいるんだよ。」
「本人もわかっていないみたいだけど。
一億が何も考えずに使えるぐらいは稼いでいるみたいだ。」
「あるところにはあるんだな。」
「ああ、だから気にする事は無いと思う、それより牧場という事は立て直すにも時間がかかりますよね?」
「そりゃ・・・恥ずかしながら破産寸前まで行っていた牧場ですから、すぐにどうこうは出来ないと思います。」
ミツヒラはガッツポーズをする。
「どうしました?」
「いや、ヨシノブが此処にいるうちにしてもらいたい事をすぐに纏めてください。」
「えっ?」
「馬の育成に必要な施設、おすすめの馬、何でもいいです。
手当たり次第ソウマさんがやりたかった事でいいです。
それをヨシノブに見せましょう!」
「さすがそこまでヨシノブに頼るのは・・・」
「大丈夫、ヨシノブが興味を持てば予算はいくらでも出るはず。
私からも確認しますが絶対に大丈夫です。」
ミツヒラに強く言われてソウマは自分が考えていた施設など夢の牧場計画を纏めるのであった。
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