第1365話 現役都知事は
「現役の都知事である私はどうなるのですか?」
青い表情を浮かべた大池が質問してくる。
「あっ、勿論現役の方はそのまま適応されます。
まあ真面目に都政をなされていれば問題無いと思います。」
「そ、そんな!二十年も寿命が縮むなんて!」
「出来ていたり、実行しようとしてたら問題ありません、むしろ十年寿命が延びるかもしれませんよ。」
俺の慰めの声は届かないのか大池は半狂乱状態となり、スタッフに連れ出される。
「さて皆さん、政治家の方々がよく口にする、命をかけて政治に取組むを実行してください。」
「ヨシノブさん質問です、公約を守り続ければ不死もあり得るのですか?」
「そうですね、それぐらいのご褒美があっても良いと思いますね。
今回の立候補者だけに祝福をかけましたが都庁自体にかけておきます。
不死だけでは老化を止めれずしんどいと思うので不老もおまけしておきます。
都知事の間は老いる事もありませんよ。
ただし寿命での死が避けれるだけです、死ぬような怪我をすれば死んでしまうので気をつけてください。」
「なるほど、後ろめたい事がなければ問題無いと言うことですね。」
「そうです、自ら語る公約なのですから、ちゃんと実行してください。」
公約に問題の無い者の表情は明るい、真面目にやれば寿命が延びるのだ、その一方公約が嘘まみれな者達は真っ青になっている。
神テレビ主催の公開討論会だった事も多くの視聴者がこの様子を観ていた、多くの都民が公約の不履行に不信感を覚えてきた為、寿命が縮む事に賛美はあれど概ね当然だという声が強かった。
「・・・ヨシノブ、言い残す事はあるか?」
「リョウ?どうした顔が怖いぞ?
ほら笑顔になれよ〜」
「なんでお前はおとなしくできないんだ!」
「日本を良くしようとしただけさ!」
「全世界の人間が長年追い求めてきた不老不死をおかしな方法で実現させるな!!」
「そういえば不老不死になるのか〜
こりゃ驚きだね。」
「驚きだねじゃねぇ!どれだけ混乱を呼ぶんだ!」
「良い為政者が長生きするのは悪くないと思うよ。
ただ、公約を破ると寿命が無くなるリスクもあるからね。」
「わからないでも無い、口だけの奴らが多いからな。」
「約束を守る、最低限の事が出来ない人には政治家になる資格は無いと思うよ。」
俺はリョウを論破して・・・
「待て、それはそれとして神威の使い方についてはもう少し考えるべきだろ!」
リョウの論破に失敗して俺はリョウに怒られるのだった。
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