第1357話 話し合いは・・・
「現在、ルシィラは破産寸前になっております、このまま放置するだけでも私達は破滅していくだけだということをまずお知らせしたいと思います。」
「モンドさん、いきなり自分達に不利な情報をくれるけど良いのかい?」
「ヨシノブ様なら知ろうと思えば知る事が出来るでしょう。
ましてや先日、地上に降りたシュートとセーブが倒されました。
地上に降りた神を倒せるのは神の系譜に連なる者、ヨシノブ様の手がルシィラの地上に伸びていると考えるのが普通かと思います。」
「良い予測だと言っておくよ。」
「つまりルシィラの支配権は既にヨシノブ様にございます。
このままオルデンに仕えていても我等は破滅するのみ。
ただ一つ言わせていただけるなら、我等は別に誘拐犯になりたかった訳では無いのです。
むしろ誘拐の事を知ってのはごく最近の事です。」
「知らなかったと?」
「信じてもらえるかはわかりませんが・・・」
モンドが嘘をついているようには見えない、確かにオルデンがろくでもない奴なのは間違い無いがその部下まで全部始末するのは違うような・・・
「モンドさん、貴方のような考えを持つ者は他にいるんですか?」
「いると思います、現在ルシィラでは情報規制により、何が起こっているのか知らない者が多くいます。
オルデンのした事、他世界から批難されている事を知れば私のような者も増えると思います。」
「なるほど・・・
ヘルマン、どう思う?」
「そうですね・・・
現状で信じ切るのは危険です、モンドを含みオルデンに反対する者達に反乱を起こしてもらうのはどうでしょう?
おとうさんは反乱をした者達を受け入れればよろしいかと。」
「反乱か、主神に対してそこまで歯向かう事ってできるの?」
「出来ます、私がここに来たのも反乱後、我々を受け入れてもらいたく参りました。
お恥ずかしい話ですが、我々だけではオルデン達に勝つことは難しいのです。」
「おとうさん、この件は僕が預かってもよろしいですか?」
「ヘルマンにいい考えがあるのかい?」
「ええ、彼等の数にもよりますが丁度いい作戦があります。」
「わかった、任せる。
モンドさん、この子は私の子供のヘルマン、色々な差配をしてくれる優秀な子だから、この子を私だと思って話を聞いてみてください。」
「わかりました。」
「それでは別室で話すとしましょうか。」
ヘルマンはモンドを連れて行くのだった。
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