第1345話 たちの悪い取引相手

「おい、クレ!なんで秋月精密機械との取引中止の話がきているんだ!」

クレの会社である、キムパク商会では急な取引停止に慌てていた。

「いや、それは・・・」

「あの会社は安く我が社に製品を入荷させる事が出来る便利な会社なんだぞ!

まったく取引停止などさせてたまるか!」

「わかりました、私の方からガツンと言って取引停止なんて馬鹿な事は撤回させます!」

「そうだ、撤回させてこい!まったく日本は我等の為に奉仕する気持ちは無いのか!

これだから歴史を忘れた民族は駄目なんだ。」

クレの上司はブツブツ言いながら席に戻る、反日の盛んなキムパク商会では日本企業は自分達の為に安く商品を納めるのが当然であり、向こうから取引停止などあってはならない事なのだ。

クレは今度は秋月精密機械に直接乗り込み商談することにする。


「ミツヒラ、今なら8割引で購入してやるから取引停止を撤回しろ!」

「えっ?8割で購入じゃなくて8割引きですか?」

「そうだ、お前達が取引停止などという馬鹿な話をするのが悪い、反省と謝罪の意味も込めて値引きのは当たり前にだ。」

「お断りします、取引停止を言い出したのはクレさんですよね、私達の方に謝罪を求めるのは筋が違うと思います。」

「うるさい!うるさい!小日本は兄である我が国と取引できる事に感謝すればいいニダ!」

「それはもう取引でもありませんね。

残念ですが取引停止は決定事項です、我が社としましても8割引を求めてくるような会社と取引はできません。」

「そんな事を言ってていいのか!我が社との取引が無ければこんな小さい会社がいつまでも持つ訳がないだろ!」

「我が社は次の取引相手を見つけております、キムパク商会とは違い誠意のある取引ですので我が社としては全力で応えるつもりです。」

「なっ!」

「それでは話すことはありませんね、次の商品の発送をもって取引停止となります。」

「そんな事は許さない!ずっと我が社の為に商品を作り続けるニダ!」

「我が社はそちらの子会社という訳でもないのでそれは出来かねます。」

「うるさいうるさい!我が社がどれだけお前の会社に金を渡したと思っているんだ!取引停止と言うなら全て返却しろ!」

「金を渡したって、それは商品の代金ですよね?」

「うるさい!金を返せ!賠償金だぁ!謝罪するニダ!」

クレは興奮して喚き散らす、あまりに暴れる為に結局警察を呼びお持ち帰りして貰うことになるのであった。


数日後、キムパク商会から賠償金請求が届く、そこには今まで代金として受け取った金額が表示されていた。

「あの会社は正気か?」

「これを見る限り正気とは思えませんね。」

「取引停止は正しかったみたいだな。」

あまりの暴挙にヨシロウもため息混じりに取引停止が英断だった事を感じるのであった。

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