第1336話 一般人の反応

熱田神宮に転移した俺達は源グループの迎えを待つ・・・

「おい、ここ熱田神宮なのか?何なんだ?」

一人混乱している。

「落ち着けよミツヒラ、ちょっと距離を無視しただけじゃ無いか。」

「距離は無視できるもんじゃねえんだよ。」

「ちょっと、えいってやればできるもんさ。」

「できねえよ!!」

ミツヒラは俺にツッコミを入れるぐらいには回復した様子であった。


「二人とも遊んでないで行くぞ。」

「遊んでいる訳じゃないんだ!一般人に転移する機会なんて無いんだよ。」

「俺達の友人が一般人?

ミツヒラ冗談は顔だけにしとけよ〜」

転移したぐらいで新鮮な反応を見せるミツヒラを見て、俺とリョウは笑っていた。

「お前らさては俺の反応を面白がってるな!」

「「正解!!」」

「いいか!お前らみたいな非常識な奴にはわからないかも知れないがこれが普通だからな!」

「まあまあ、迎えも来てるし、さっさと行こうぜ。」

ミツヒラの言葉を無視してリョウはミツヒラを後ろから押し、熱田神宮の入口へと向かう。


そこにはロールス・ロイスが止まっていた。


「若様、ヨシノブ様、お迎えにあがりました。」

源グループの社員と思われる人がドアを開け待っていた。


「いつもありがとう。」

「君達の頑張りに若様は感謝しているよ。」

「おいヨシノブ、感謝は本当だがわざと若様って言ったよな!」

「なんだい若様?なんの問題があるんだい?

お前が若様なのは事実だろ・・・

おっと失礼、若様じゃなくて婿殿と呼ぶべきだと言いたいんだね。

君達、聞いたね、今後は若様で無くむ・・ぐぅ・・」

リョウは俺の口を塞ぎ最後まで言わしてくれない。


「言わせねぇよ!

ったく、何を爆弾発言してやがる。」

「時間の問題じゃないか、お前もハーレム作れば良いだけだ。」

「だから、歳がな・・・

おっと、十五歳に手を出したやばい奴が此処にいたな。」

「てめぇ、何が言いたい?」

「いや、神様というのは青い果実も食されるのだな〜ってな。」

「くっ!そこまで言われちゃ俺も後には退けねえぞ!」

「やるのか!」

「やらいでか!」

「やめろよ、二人とも。迎えに来てくれた人達が困っているだろ!

まったく大人しく飲みに行こうぜ。」

ミツヒラの仲裁に俺達も大人気無かったかと矛を収める。


「仕方無い、今日のところはミツヒラに免じて許してやる。」

「今日はミツヒラの転職祝いだしな。」


「あれ?俺の転職決定事項なのか?なあ聞いてる二人とも!」

「なにしてるんだ、店を予約してるんだからさっさと乗れよ。」

「そうだぞ、お前が飲みに行くって言ったんだからさっさと行って飲もうぜ!」

「なあ、俺が変なのか!答えろよ!」

「やかましい、さっさと乗れよ。」

「もう押し込んでしまおう。」

俺とリョウはミツヒラの手を掴み車へと引きずり込む。

「さあ出発だぁ〜」

リョウの言葉に車は走り出すのであった。

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