第1330話 オルデン教会の没落
「ここを何処だと思っている!神聖なるオルデン教会だぞ!」
「陛下の御命令である!オルデン教会はすみやかに調査を受け入れろ。」
騎士達の強制調査に痩せ細った神殿騎士達に止めるチカラは残されていなかった、無理な抵抗をする者は捕縛され、騎士達は神殿の執務室及び司祭達の私室まで調べられる。
「・・・なんだ、これは。」
オルデン教会の執務室からは隠し帳簿が見つかり、これまでの収支報告が全くのデタラメだった事が判明するほか、各貴族の秘密が書かれた脅迫用の資料すら見つかる。
「これは危険な物だ、すぐに陛下にご報告を!」
秘密を握られた貴族の多くはこれまでオルデン教会を擁護してきた者だ、仮にこれを用いて脅迫していたのならオルデン教会を許す訳にはいかない。
「なんだと、貴族を脅していたのか・・・」
キングダムは軽く資料を見るのだが、信憑性は不明だがそこには当時の当主は先代妻の浮気の末の子であり、貴族血が入っていないという事がかかれており、その当主からすれば自身の身を守る為にも教会の脅迫に勝てなかった事は想像にかたくなかった。
その他にも貴族にとって致命的な秘密が数多く記されており、世間に公開されると困る内容ばかりであった。
「オルデン教会を犯罪組織として認定、各司祭及び神父に至るまで厳しい取調べを行うように。」
キングダムにオルデン教を崇拝する気持ちは既に残されていなかった、モンデンをはじめ多くの関係者が牢屋にいられるのだがその際暗殺部隊すら組織されていた事が判明、オルデン教会に対しての視線が更に厳しくなる。
「ここまで腐っていたのか・・・
此度の天災はオルデン教会が腐っていた為では無いのか・・・
この事を世間に公表する、オルデン教会は邪教である、その上でオルデン教を支持する者には厳しい取調べを行う事を発表せよ。」
キングダムの発表は多くの人に衝撃を与える、ヨシノブを讃えるようになったとはいえ長年崇拝していたオルデン教を完全に捨てた訳ではない人者も多くいたのだが、耳を疑うようなオルデン教会の醜態に多くの人の心が離れていく。
「まったく何処の世界の教会も腐っているな。」
「わふぅ、おとうさんを讃える教会には腐った者はいらないのです。」
「ポメ何か良い案でもあるか?」
「おとうさんを讃える祭壇には真実を話す事しか出来なくするのです。」
「ふむ、たしかに公的な場で真実しか話せないのは大きいな。」
「そうなのです、神父さんはおとうさんに仕える者なのです。
嘘は駄目なのです。」
「よし、ポメの案を採用した教会を建設しよう。」
子供会が建設した教会は真実の教会として、その後裁判などにも用いられる事になるのであった。
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