第1328話 子供達の喜ぶもの
「ヘルマン、あの世界はどうなっている?」
「順調に救えています、これも全ておとうさんの威光のおかげてすね。」
「いやいや、俺は何もしてないよ、全てヘルマン達が頑張ってくれているおかげだからね。
でも、何かこまった事があればすぐに言いなさい、私がなんとかするから。」
「大丈夫です、おとうさんが出張る必要なんてありませんよ、みんな張り切ってますから。
そうだ、頑張った者にご褒美を用意してくれたらみんな喜ぶと思います。」
「ご褒美か、何がいいのかな?」
「おとうさんがくれる物なら何でも喜びます。」
「それが一番難しいけど、何か考えてみるよ。」
俺はヘルマンと話し終えたあと、ご褒美は何が良いか考える・・・
「リョウ、子供達が喜びそうな物って何があると思う?」
悩んだ俺は親友を頼る事にする。
「いきなりなんだよ、子供達の喜ぶ物なんてお前かサリナさんが用意した物なら何でも喜ぶだろ?」
「それは嬉しいけど、本当に必要かといわれたら違う気がするんだよ。」
「うーん、子供達の喜ぶものね・・・
次の子供じゃないか?」
「おいリョウ、俺は真面目に話しているんだぞ。」
「だってな、次の子供の誕生は絶対に喜ぶと思うんだ。」
「それは喜んでくれるかもしれないけど、頑張った子に対するご褒美じゃないよな。」
「アンケート取るか?」
「止めてくれよ、冗談じゃ済まなくなるから。」
リョウが恐ろしい事を言う、そんなアンケートを取ろう物なら子供が出来るまでひたすら頑張る未来が待っていそうだ。
「ヤッてこいよ、ハーレムを持ってんだからな。」
「てめえも似たようなものじゃないか。」
「残念、俺はまだ独り身です。」
「リョウさん、あまり女の子を待たせているのは感心出来ませんよ。」
俺達が振り返るとそこにはサリナがほほえみながら立っていた。
「サリナさん・・・
ヨシノブ!ここは任せたぞ!」
リョウはためらうこと無く俺をサリナに向かい蹴り飛ばし逃走をはかる。
「てめぇ、なにしやがる!」
「あばよぉ〜〜〜」
リョウの逃げ足に迷いは無い、脱兎の如く逃げるリョウはすぐに姿が見えなくなった。
「まったくアイツはしょうが無いよね。
・・・サリナ、なんで離してくれないのかな?」
「ヨシノブさん、今お仕事が無いと聞きましたよ。
丁度良い機会です、家族計画について実践を交えてお話しましょうか?」
「・・・お手柔らかにお願いします。」
男とはかくも弱い生き物なのであった・・・
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