第1321話 異世界に光を
「お見事ですおとうさん。」
色々な入力が済むと太陽は輝きを取り戻していた。
「凄いのはヘルマン達だよ、良くそんな機械を自由に使えるね。」
「こんな物は慣れです。
おとうさんの凄いところは誰も代わりの出来ない事を出来る事です。」
「褒めても何も出ないけど、ありがとう。」
俺はヘルマンの頭を撫でる。
「操作が一番上手なのはリミなのですよ、おとうさんに一人だけ褒めてもらうのはずるいのです。」
「ポメもよく頑張っているね。ほら頭を出して。」
「わふぅ、なでなでなのです。」
ポメも嬉しそうにしている。
「うにゅ、ポメもずるいのよ、シモだってバンバンできるのよ。」
「シモは操作禁止だ。」
ヘルマンはアッサリと否定する。
「ヘルマン、シモもきっと出来る未来がいつか訪れるのよ。」
「それまでどれだけ壊すかわからない、そんなリスクは却下だ。」
「うにゅ・・・」
「シモは最大戦力として敵を討つことを一番に考えろ。」
「にゅ、そうなのよ、シモは強い子なのよ!
おとうさん、シモも褒めてほしいのよ。」
「ほらシモもおいで。」
「にゅ〜」
シモは嬉しそうに飛びついてくるのだった。
「わふぅ、今はポメの時間なのですよ。」
「うにゅ、いつでもシモの時間なのよ。」
「ほら二人とも仲良くしなさい。」
俺は二人を抱きかかえる。
「高いのよ♪」
「高いのです♪」
「まったく、二人とも緊張感を持て、ここは敵地も同然だ、特にシモ周囲に敵はいないんだろうな?」
「いないのよ、ロンメルの戦車隊が周囲に展開している最中なのよ、ヘルマン発砲許可はだしてるのよ?」
「ロンメルの判断に任せている、敵と思ったら撃つはずだ。」
「なら大丈夫なのよ、ロンメルも強いのよ、必要とあらば全てを薙ぎ払うのよ。」
「ヘルマンそこまで敵意を持たなくてもいいんじゃないか?」
「おとうさんは危機感が足りていません、今此処にいるのは神から見捨てられた飢えた獣達です、おとうさんを神として受け入れるまで油断することはできません。」
「だから俺達が来たんだろ?
神として彼らを救うんじゃ・・・」
「救う前の話です。
ですが大丈夫です、ローザは新たな地で振る舞うことに慣れています、ここでも良い成果を出すでしょう。」
「ローザが慣れてるの?」
「ええ、ローザはマインズ王国以外に赴く事が多かったので新たな地に慣れているのです。
さあ、おとうさんは一度お帰りください、此処からは僕達子供の出番です。」
「ちょ、まだ来たばかりだよ。」
「おとうさんがいると気恥ずかしくて出来ない事もあるんです、僕達に任せておいてください。」
「わかったよ、ただし何かあったらすぐに連絡するんだぞ。」
「わかりました、僕達の手に終えない事がありましたら、すぐに連絡します。」
ヘルマンに押されるように俺はアリアへと帰っていくのだった・・・
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