第1318話 お仕事
「ヨシノブ、あなたに話があります。」
一連の騒動が片付いた頃、ハルノブと遊びに来ていたアマテラスから声をかけられる。
「アマテラスさん、なんでしょうか?」
「ヨシノブ、そこはママと呼ぶところでしょう。」
アマテラスは頬を少し膨らまし不機嫌をアピールする。、それと同時に不穏な神威を感じる。
・・・この人は怒らせてはいけない。
「お母さん、なんでしょうか?」
「ええ、貴方には最近管理を怠っている世界を管理して欲しいのです。」
「管理されていない世界?」
「はい、事もあろうに主神が引き籠もり、碌な管理も出来ない状況になっていまして、至急誰かが管理しないとそこに住む生き物達が死滅する事になるのです。」
「それは大変な事態ですけど、俺でなんとかできますか?」
「大丈夫です、貴方の子供達は優秀ですから、ヨシノブは少し手を貸せばあとはしっかりと管理するようになるでしょう。」
「えーと、どうやったらいいのかな?」
「まずは管理システムを導入しましょうか、私の方で手配は終わってますので、あとは此処にでも管理室を作れば良いのです。」
「取り敢えず管理室を作れば良いんですね。」
俺は屋敷の一角にアマテラスが指定する大きさの部屋を用意する。
「ええ、これでいいですよ。
あとは業者が運び込みますので暫く待っててくださいね。」
アマテラスが帰ったあと、業者がやって来る。
「ヨシノブくん、注文なされていた世界管理システム配達に参りました。」
「アマテラスさんが注文したものかな?」
「はい、アマテラスからの注文ですね、最新式の管理システムですから、かなり効率が良いですよ。」
「そうなんだ・・・」
「ちなみにヨシノブくんはこれの前の機種を導入されていますね。」
「うん?ああ、何処かで見たことあると思ったらヘルマンが管理している部屋にあったな。」
「ヨシノブくんも2つ目の世界を管理するということだね、おめでとう。」
「めでたい話なのかな?」
「はい、管理世界の広がりは神としての格を上げる行為だからね。
ヨシノブくんの若さで2つ目の世界を手にした者は多くありませんよ。」
「イマイチ実感が無いんだけど・・・」
「大丈夫、神とはそんなもんですよ、さて、此処に神威を注入してください。」
「こう?」
「はい、そうです。
これで登録が完了しました、これにより登録なされた世界からヨシノブさんへの信仰心を回収して水、火、土、風の四大元素の操作も可能になりました。」
「四大元素の管理!」
「はい、これを管理しないと水は腐り、火は消え、大地は死に、風が止まります。」
「重要だね。」
「はい、だからこそ管理する神はそれぞれ社に管理システムを導入するのです。
神が君臨するのはその世界に住む人々にとって重要なのはこの仕組みがあるからなのです。」
「そうなんだ。」
「知らなかったんですか?
ヨシノブくんの所では既に運用されてますが?」
「知らなかったよ。」
俺は聞かされていない事に驚いていた・・・
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