第1305話 好景気
道が作られ大幅に輸送時間が短くなった各町には様々な商機が生まれていく、これまで日持ちの関係から運ばれなかった物が王都に運ばれ、商品として認められたりしていた。
そして、地方都市も大きく発展していく事になるのだ。
「マックスが推し進めようとしていた開発はこれ程の物か。」
ルーズは王都に押し寄せる商隊を眺めながらつぶやいていた。
マックスが街道を無理矢理作ったことにより出来た商機、それを後押しするかのように各地の商人への融資、マインズ王国はこれまでに無い程の好景気が生まれつつあった。
「ルーズ陛下、今期の税収が蔵に納まりきりません。」
「ならば蔵に納まりきらぬ分は勲功高い者への褒美と地方のさらなる発展の為に使うようにせよ。 国庫に貯め込むばかりが政治では無い、国民に還元する事こそ国を富ませる一番の施策である。」
ルーズは増収した分を功労者への労いと民に還元する事で経済を更に大きく発展させるようにしていた。
空前絶後の好景気がマインズ王国内に訪れていた。
そして、それはマックスの領地でも・・・
マックスの領地は今回整備された街道の一つが繋がっている、マックスも特産品の開発にチカラを入れる一方・・・
「働け働け、カルラ様の為に〜」
「一つ掘ってはカルラさま〜
二つ掘ってもカルラさま〜」
領内の先のう・・・もとい布教も終わらせていた。
「此度の働きに応じて、カルラ様博物館に展示されるお品が増えるそうだ。」
「なんだと!」
「働きが足りなければ他の奴らの手に渡ると聞いたぞ。」
「そんな馬鹿な話があるか!この国で一番カルラ様への信仰心厚い我等の領内にお迎するしか無いだろ!
マックス様は何をしているんだ!」
「だから、我等の働きが大事になるんだって!
マックス様が遅れを取るとは思えんが我等が足を引っ張る訳にはいかない!
おい、手を休めるな!口を動かす前に手をうごかせ!!」
マックス領内では農作物、鉱石などの収穫、産出量が大きく跳ね上がっていた、
「マックス様、領民からの訴えがきております。」
「どのような事だ?」
「カルラ様の来訪を望んでおります。」
「我が領内にカルラさんの来訪だと!!
たしかにそれは非常に望ましいことだ!」
「マックス様、如何になさいますか?」
「・・・ヨシノブに確認してみよう。
領民の願いならヨシノブも考慮してくれるかもしれん。」
マックスは自身の欲望満載でヨシノブに頼む事にするのだった。
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