第1304話 騎士団の街道整備
犯罪者から予算を得たマックスは地方の開発を始める。
「まずは街道の整備を行い、物流を良くする。
曲がりくねった道など必要無い。」
マックスは王都に向かう街道を最初に広く開発していく。
「各騎士団に告ぐ、五本からなる街道を馬車四台が通れるようにする。
各騎士団事に一本ずつ担当だ、最初にできた隊には推しのライブに参加券が与えられる。」
「マックス団長、それってリミちゃんがデビューするって話が本当だと言うことか!」
「そうだ、リミだけで無い、ローラにローザ、ポメにカルラさんもデビューが決まっている、それに伴い個別初ライブの参加券が配布されたのだ。」
「初ライブ・・・」
「そうだ、マインズ王国の民の為に尽くす我らにお慈悲を頂けたのだが、我等とて何もせずに頂く訳にはいかない、民の為に尽くした者だけが手にする事の出来る券であろう。
ちなみに二番目にはタペストリー、三番目にはアクリスキーホルダー、四番目にはバッチ、五番目には何も無い。」
「五番目・・・最後になる訳にはいかないと言うことだな。」
「一応国から報奨金は出るが・・・
それを望むようなお前達では無いだろう。
励むが良い!」
マックスの号令のもとに各騎士団は担当する街道へ走っていく。
「こちらがヘルマン殿から支給されたアスファルトです、これで道をコートする事で頑丈な道が・・・」
「そんな事は後だ!まずは測量、地慣らしから始めろ、時間が無いんだぞ!」
各騎士団はそれぞれ恵まれたフィジカルを最大限に使い街道を広げて行く。
「最短距離ですか?この森を真っ直ぐ抜けることですが魔物もそれなりに多く・・・」
「ならば直進あるのみだ、魔物を狩るのが騎士団としての仕事である!
我等の道を止めるものは何人たりとて許さんぞ!!」
騎士団はそれぞれ森のヌシすら関係無く突き進んで行く。
「ケルベロスが出たぞ!」
「さっさと首を落とせ、たかが三つ落とせばいいだけだろ!」
血走った騎士団達の前には長年森に入る者達にとって恐怖であった魔物もアッサリと片付いて行く。
「おい、測量士方角はあっているんだろうな!」
「は、はい、間違いなく直線です!
最短距離です!」
「いいか良く確認しろ!最短距離で向かうことが大事なんだからな!」
各騎士団ともに長年曲がりくねりながら木々の薄い所を通っていた街道を真っ直ぐに変更していく。
「マックス様、流石にこの山は迂回せねばなりますまい。」
マックスが指揮する第一騎士団の前には標高千メートルからなる山が立ちはだかっていた、これを通るには山の低いところまで行き、曲がりくねりながら山を登る必要がある。
「そんな時間をかけれるか、お前は私に最下位になれとでも言うのか?」
「ですが山は高く簡単に登る事なんて無理です!」
「山を登る必要が何処にある、おい方角を教えろ。」
「えっ?」
「早くしろ。」
「え、えーとこちらですね、この方角に向かえば最短でゼファーの町に向えます。」
「ならば!!」
マックスはチカラを込めた突きを放つ。
マックスの闘気を込めた突きは山を貫く。
「おい、補強しろ。
さっさと進まないと他の奴等が手柄を横取りしていくぞ。」
マックスが放った突きは向こう側まで一直線に穴を穿っていたのだった。
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